小悪魔、ときどき小鹿 *４*

イヤリング ページ17

アナウンスが流れたのは6時30分だった





ここでずっと待っとくのも退屈だし早く飛行機に乗ろう

そう思って立ち上がって搭乗口まで急いだのに、、、







ふと目に映ったお婆さん


大きな荷物をその場に下ろし、床に座って何かを探してるみたいだ
　





どうしたんだろう...



朝だからなのか分からないが空港内にまださほど人はいなかった


だけどちらほらとそのお婆さんの横を歩く人は皆知らんぷり




若干時間を気にしたけど、気になって仕方なかった私はそのお婆さんの元まで近付いた




「どうかされましたか?」


お婆さん「あぁ、、実はイヤリングを片方なくしてしまって..」



「イヤリングですか!?」



お婆さん「娘に貰った大事なものなんだけど、、探しても見つからないんだ」






それは、、、



「私も探します!!」




お婆さんによると空港に来た時にはちゃんとイヤリングは両方あったらしい


で、椅子に座って何気なく耳を触ると片方ないことに気がついた






横を通る人皆が私達を怪訝そうな顔で見てくる


でも今はイヤリングを見つけてあげないと









20分ほど探した時、、、



「あっ、、、!!」




椅子の下にキラリと輝く何かを発見し

急いで手を伸ばしてそれを掴むと小さなイヤリング...





「あ、あった!! ありましたよ!!」


急いでお婆さんのとこまで走ってしっかりとイヤリングを見せる



やっぱりこれだったみたいでお婆さんは目に涙をためながら頭を下げ続けた



　
何かお礼がしたいと言うお婆さんに、

残念だけど時間がないことを告げるとまたお礼を言われた






でも本当に時間やばいかも、、汗



挨拶もそこそこに私はお婆さんに手を降って急いで搭乗口まで走った





・






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・






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「「A!!」」




そんなときだった。


誰かに名前を呼ばれたのは。






聞き覚えのある、、、私の愛しい人の声






立ち止まってゆっくりと振り返ろうとした瞬間には、

私は愛しい人に抱き締められていた

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