君は学園の王子様 (ページ2)

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第２話ページ2

しばらくして萌と複数の女の子から人気の少ない旧校舎に呼び出された。

｢ねぇ美香って剛先輩のこと好きでしょ｣
｢そ、そんなことないよ｣

唐突に聞かれたのとその周りの女の子からの圧力が凄かったことから言葉が詰まった。
｢ふぅ〜ん、じゃーさー萌の恋、応援してくれるよね｣
｢、、、えっ？｣

私はあの時の言葉の意味がすぐにわかった。もう剛先輩とは話すなという警告だったのだ、、、

それから私は図書室で本を読むのを控えた。そして剛先輩と話す機会も少なくなった。

その間萌は剛先輩を見かけては積極的に話に行くようになった。

剛先輩と話したのはあの件があってから２週間後。教室から帰ろうと出た時に目が合ってしまったのだ。
私は逃げるように走った。

｢待てよ！美香！｣
後ろから追いかけてくる先輩の足音と声がこだまする。
｢いや、ついて来ないで！もう先輩とは関わりたくないの！｣
そう言って走って家に帰った。

その夜、私は目が赤く腫れるほど遅くまで泣き続けた、、、

｢見て！剛先輩とカラオケしたの！｣
｢そう、よかったね｣
私は萌が楽しそうに自慢してくる話を聞いているしかなかった。それが苦痛だった。

｢今日の放課後萌、先輩に告白する！｣
｢えっ！｣
急は話に私は立ち上がった。
｢だって美香は萌の恋、応援してくれるんでしょ？｣
あの時の不快な笑顔は忘れられない、、、

不安と嫉妬の渦が揺らいだまま放課後になってしまった。萌はもちろんにいない。きっと剛先輩のところに行ったのだろう、、、
｢そんなの嫌だ！｣
そう言って私は教室を出た。