文豪から愛しい貴女へ

君への手紙 <織田作之助> ページ9

秦弓月さんリクエスト

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織田作said

俺は、今手紙を書いている

妹のAに向けて

妹とは仲が良かった

可愛がった

俺がマフィアになっても笑って帰りを待ってくれたり孤児達のために金を出しても笑って

「それこそ作にいだよ」

と言って許してくれた妹へ







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Aへ

この手紙にお前の目が通った時に俺はもう居ないだろうな、この世に

最後まで妹不幸な馬鹿兄貴でごめん

お前に色々紹介してやりたい奴もいた

でも、俺にはもう時間がない

俺はお前の笑っている顔が好きだった

だから、俺が死んでもお前が変わらず笑ってくれる事を只々願うだけだ

……最後に、Aのカレーが食べれなかったのだけは後悔している

そして、お前を騙してこの戦いに行くのも後悔してる

……どうか元気で、いつも笑っていてくれ





織田作之助




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手紙を机に置いて万年筆を手紙の上に置く

ふと風が吹いた

風が吹いて手紙が飛ばされそうになり急いで握りしめる

「作にい！」

聞こえもしない幻聴が聞こえる

そうか、まだ心残りがあるんだな

もっと、Aと過ごしたかった

「……行ってくる」

そう言って俺は戦場へ向かった









「作にいは？」

「……君のお兄さんは、私に伝言を任せた。それと、手紙を残しているそうだ」

「……これ？」

「それだと思うよ」

Aが封を開ける

手紙のインクが滲む

俺の為に泣かないでくれ

「……作にいの馬鹿ッ」

「……ごめんな」

聞こえも届きもしないが俺がそう言うと、Aと目があった気がした

だが、実際はあってなかった

……元気で、笑顔で過ごしてくれ

それが俺のお願いだ








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織「リクエストありがとうな。もし気に入ったなら評価やお気に入り登録をしていってくれ。お礼にカレーを奢ってやる」

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