幼なじみへの愛を100字以内で述べよ。 (ページ11)

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｢くれぐれも事故のないように｣

と担任の先生が言う。

ついに始まってしまう夏休み。

結局紫耀に会えず、連絡先を聞けないまま夏休みを迎える。

何度か紫耀のクラスに行って聞こうとしたけど、いざ行こうと思うと緊張で断念し、

明日こそは、と決意するものの、そのままズルズルと引きづって夏休み前日になってしまった。

連絡先を聞く勇気すらない私をぶん殴りたい。

いっそ殴って気合いを注入してもらいたいぐらい。

｢Aはもう少し、紫耀くんの周りの女子を見習った方がいいねー｣

奈子が私の席の前に座る。

紫耀の周りの女子はイケイケで、いわゆる陽キャだから紫耀の連絡先なんて簡単に聞けるだろうし、

遊びの誘いもちょちょいのちょいだろうけど、私にそんな勇気はないし、何よりも断られるんじゃないかという不安がある。

そもそも2人でどこか行くような仲なのかすら微妙な感じだし。

｢じゃー、今から聞きに行きますか｣

｢へ？｣

｢ほら、早く｣

奈子に引っ張られて、強制的に紫耀のクラスへと向かわされる。

｢いや待って待って！こっ、心の準備が！｣

｢そんなこと言ってたらいつまで経っても聞けないでしょ｣

紫耀のクラスが近づくにつれ、鼓動が早くなっていく。

奈子はドンドン先へ進み、あっという間に紫耀のクラスに着いてしまった。

私は持っていた携帯をギュッと握りしめ、教室の中を覗く。

｢あれ、、、、？｣

教室の中を覗いても、紫耀の姿はない。

紫耀の席にもいなくて、鞄すらなかった。

｢あー、帰っちゃった系ですかー｣

えぇ、、、、マジか、、、、。

まぁ聞けなかった私が悪かったんだけど。

｢どうする？やっぱり私の友達からもらう？｣

どうしよう。

やっぱり他の人もらったほうがいいかもな、と思い、結局奈子にお願いすることにした。