検索窓
今日:31 hit、昨日:2 hit、合計:40,904 hit

少年と桜の話−4 ページ21

法事から1週間後

僕は友達と3人で隣町の山に登っていた

僕の友達の中にもオカルトマニアがいて、
隣町の山奥に万年桜があることを最近知ったようだ

それで、その友達は僕を(強制的に)参加させて、
万年桜の噂が本当かどうか確認しに行くところだ

この件で、僕は結衣が法事のときに話した万年桜の話を思い出さないわけにはいかなかった

っていうか、何で僕の周りにはオカルトマニアが多いんだろう?
…そして、僕はなぜオカルトマニアには弱いんだろう?

「はぁ、、、」
思わずため息が漏れる


僕達は山の中腹まで来ていた
見とれるほどきれいな紅葉の中を進む

こういう自然が好きな自分としては、立ち止まって眺めていたいところだが、
前の友達2人はそんな感性は持ち合わせていないようだ

…と、

「おぉ〜!」

先頭にいた2人から歓声が聞こえた

何だ?と思い、2人がいる方へ急ぐ


…そのとき、黒く小さな影が僕の前を横切った

夜だったら見逃してしまいそうなほどの闇色をしたその影は、
僕に向かって「ニャァ」と啼く


「…黒猫か
 こんな山奥にもいるんだな」

そうつぶやき立ち止まった僕に気づいた友2人は

「おーい、お前、なに立ち止まってんだよ!」
「そうだぞ!これ、見てみろ!」

そんな2人に苦笑して、僕は黒猫の横を通り過ぎ、友のもとへ向かった

「なっ…」

そこにあるものを見て、僕は目を見張った


美しく咲き乱れる薄紅の桜があったのだ

・・・

「…本当にあったんだな… 万年桜」
「あぁ、、、
 俺、感動して泣きそうかも」

(バカ)2人はそんなことを言って万年桜を見ていた

僕も改めて桜を見る


紅葉の中で異様に目立つ薄紅

今まで見てきたどんな木々よりも目を引く美しさ

大人が5人で輪をつくってやっと囲めるかどうか、といえるほどの大きさ


しばらく沈黙が続く

しかし、オカルト否定派の僕はその静寂を冷めた口調で破る

「…これってさ
 桜じゃない、別の種類の木なんじゃないの?」

そういうと、案の定、2人にものすごい目つきで睨まれた

「ロマンの欠片も無い奴め」
「何で、素直に目の前にある神秘を認められないんだっ」
「…ごめん」

2人の勢いについ謝ってしまった

――――
文字数の関係上、中途半端なところですが、次へいかせてもらいますっ
by作者

少年と桜の話−5→←少年と桜の話−3


ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (74 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
26人がお気に入り
設定タグ:黒猫 , オリジナル , ホラー   
作品ジャンル:ホラー, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

寒極氷化(プロフ) - とらさん» いやぁ、CMみたいな猫だったら私は嬉しいですけどねww それに、ガン付けている黒猫も可愛い!!!! (2014年6月10日 17時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
とら - それでも黒猫のよく顔を見た人によれば「ガン付けてる」とのこと、確かにシャムとかよりもきつく見える、CMみたいな「鯛食べたい」との要求はないが(笑) (2014年6月9日 20時) (携帯から) (レス) id: 76e6498593 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - とらさん» それはすごく羨ましいしですね! 私なんか、何回逃げられたことか…(T_T) (2014年6月9日 18時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
とら - 確かに黒猫の不吉な噂は聞きますが自分にしてはその辺にいるただの猫ですね、黒猫に何回絡まれてきたのやら (2014年6月7日 20時) (携帯から) (レス) id: 76e6498593 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - アリスさん» ホントですかっ 自分ではどうもそう思えないので、そう言ってもらえるのは嬉しいです (2014年6月2日 17時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:寒極 氷化 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kangoku/  
作成日時:2013年11月10日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。