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少年と桜の話−1 ページ18

今日は法事で、ちょうど休日だったこともあり、僕は親戚の家に来ていた

そこでは祖母の兄の7回忌だとかで、普段会わない親戚が顔も覚えていない人まで集まっている

大人の手伝いもそこそこにやって、休んでいるとき
見知った顔を見つけた

「あ、結衣!久しぶり」

黒髪でポニーテイルをしている少女が振り返った
少女は驚くほど端整な顔に笑みを浮かべる

「湊(みなと)兄さんじゃない!ホント、久しぶりね」

結衣は僕よりも2つ年下の従妹で、僕のことを「湊兄さん」と呼んでいる


僕たちは久しぶりだったこともあってか、色々な事を話した

「結衣はいまだにオカルトマニアなんだ…
 相変わらずだね」
「兄さん、オカルトは素敵よ?
 なのに皆は科学では説明できない怪奇現象や神秘に魅力を感じてない
 どうかしてるわ」
「う〜ん、そうかなぁ
 …その趣味さえなければ、もっとモテるんだろうけど…」
「そんなことより、兄さん。こんな話知ってる?」

そんなことよりって...
僕は苦笑し、話したそうにしている結衣に先をうながす

「話って?」
「…湊兄さんの住んでいる町の隣町の話なんだけど…
 その町にある山の奥深くには、万年桜があるらしいの」

否定はしなかった
否定すれば、どんなことになるか目に見えているからだ

「へぇ、それは聞いたことないな」
「でしょう?
 結構知られていないのよね、この話
 で、この万年桜はね、年中咲いているってだけの桜ではないの」

ここで結衣は真剣な顔つきになる

それだけ見れば、清楚な美少女って感じなんだけどな…
話しているのがオカルトだもんなぁ…

そんなことを考えていると、結衣が低く冷たい声で言った


「美しく咲き乱れる桜の近くでは、秋にいつも白骨が見つかるのよ…」

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設定タグ:黒猫 , オリジナル , ホラー   
作品ジャンル:ホラー, オリジナル作品
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寒極氷化(プロフ) - とらさん» いやぁ、CMみたいな猫だったら私は嬉しいですけどねww それに、ガン付けている黒猫も可愛い!!!! (2014年6月10日 17時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
とら - それでも黒猫のよく顔を見た人によれば「ガン付けてる」とのこと、確かにシャムとかよりもきつく見える、CMみたいな「鯛食べたい」との要求はないが(笑) (2014年6月9日 20時) (携帯から) (レス) id: 76e6498593 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - とらさん» それはすごく羨ましいしですね! 私なんか、何回逃げられたことか…(T_T) (2014年6月9日 18時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)
とら - 確かに黒猫の不吉な噂は聞きますが自分にしてはその辺にいるただの猫ですね、黒猫に何回絡まれてきたのやら (2014年6月7日 20時) (携帯から) (レス) id: 76e6498593 (このIDを非表示/違反報告)
寒極氷化(プロフ) - アリスさん» ホントですかっ 自分ではどうもそう思えないので、そう言ってもらえるのは嬉しいです (2014年6月2日 17時) (レス) id: c03204db58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:寒極 氷化 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kangoku/  
作成日時:2013年11月10日 0時

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