七つ ページ8
「………」
「…?お鶴、どうかしたか?」
「いや、なんでもないさ」
お菊がいることに喜びを覚えていた。
手放す気はもちろん無い。それは…
___この本丸の刀剣達にも言えたこと。
本当は俺が説明だけして終わらせるつもりだったのに。大広間になんか連れていくつもりはなかった。
何故お菊を見せなければならないのか。
まぁ、いい。
好都合な境遇にいるんだ。好きに活用させてもらう。
「お鶴?」
「…あぁ、いや、すまない。
なんせあまりにも話していなかったものだからな…」
「気まずいか?」
「そう、だな。あぁ。気まずい。
…お菊、その、縋るようでみっともないんだが…。
__お菊は俺を信じてくれるか?」
「あぁ。信じよう」
「…ありがとう」
「とうぜんだろう?」
舌っ足らずで、おっとりした口調は耳に馴染む。
手を離さないところも、俺に向ける笑顔も。
全て可愛らしいなぁ。
「ここが大広間だ」
「…かなりの人数だな。
いきがつまりそうだ…。
お鶴、となりにいてくれるか?」
「…あぁ!勿論だとも」
お菊が俺を必要とするならば、何だってしよう。
俺がお菊と過ごすために…不必要なものは捨てなければ。
「邪魔するぞ〜」
「………」
一期「鶴丸殿、もう皆揃っておりますぞ」
「待たせたか?すまないな。
さて、急ぎだが本題に移ろう」
君たちの神気がつくのは好ましくないんでな。
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作者名:乱鶴 | 作成日時:2019年6月26日 16時