71話 ページ28
世界に取り残された？
誰も認めない？
受け入れない？
上等よ！
そんなことは鬼殺隊の誰もが理解し、その上で覚悟を持っている。
殺す覚悟
死ぬ覚悟
汚名を背負う覚悟
それを持たないものは死ぬ。
私たちがいるのはそういう世界だ。
「そうかよ。
じゃあそのくだらない正義に殉じて──死ね！」
死柄木は大声で鬼たちに号令する。
「鬼共！その女を喰い殺せ！」
そして共に鬼たちは私に襲いかかってきた。
「殺す？この私を？
身の程知らずが」
私は刀を構えた。
さぁ、格の違いを思い知らせてやろうか
緑谷side
「ギャァァアッ！」
耳を塞ぎたくなるような断末魔と共に首を斬られる鬼たち。沖田さんが刀を一振した次の瞬間、何体もの鬼の首が宙を舞う。
その動きは目で追うのもやっとと言ってもいいほどの速さだった。
「な、なんだよあれ？一振で何人もいっぺんに斬ってるぞ!?
あれも沖田の個性か!?」
「いや、違うよ切島くん。多分個性じゃなくて速さだ」
僕のその言葉に切島くんやみんなの視線が集まる。僕は沖田さんの戦いに見入ったまま言葉を続けた。
「剣の速さに身のこなしの速さ、それに相手の動きの先を読む速さ。沖田さんはそれを最大限に発揮することで複数の敵を同時に相手しているんだ」
にわかには信じられないけど、あの常人離れした身体能力と剣技なら可能だろう。
気づけば広場の「鬼」たちはもう後5、6人程度しかいない。
これならもう大丈夫だ。僕たちがそう思った時、死柄木の苛立たしげな声が響いた。
「鬼ども！その女は後回しでいい！先にオールマイトと生徒どもを喰い殺せ!!」
その命令に従い、「鬼」たちは脇目も振らずにオールマイトや僕たちに向かって来た。
「っ!?」
突然の事態に足が竦みそうになりながらも、僕たちは迎撃体制をとろうとした。だが沖田さんは特に慌てる様子もなく、どういうつもりか自分の片腕に刀の刃を滑らせた。
プシャッ！と音を立てて、沖田さんの腕から血が吹き出る。そしてその瞬間、僕たちに襲いかかろうとしていた「鬼」たちの動きがピタリと止まった。
「おい！何をしている!?早く殺せ!!」
死柄木の焦った声が響く中、沖田さんは冷たい笑みを浮かべながら口を開いた。
「私に勝てないから、先に満身創痍のオールマイトや生徒たちを殺そうという判断は間違ってなかっただろうけど·········相手が悪かったわね」
沖田さんはそう言って血まみれの腕を前に突き出した。
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ナツピー(プロフ) - ダイヤさん» ありがとうございます(*^^*) (2021年10月8日 7時) (
レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
ダイヤ - 更新頑張ってください (2021年10月7日 16時) (レス) @page42 id: 1ad51ff6bc (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - セツさん» コメントありがとうございます。いろいろ拙いですけど楽しんで読んでいただけたら嬉しいです。 (2021年1月12日 23時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 面白いです！これからも更新頑張ってください、応援しています！ (2021年1月12日 22時) (レス) id: b28a5b6b48 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 吉吉さん» コメントありがとうございます(^^)そう言っていただけて嬉しいです！ (2020年8月28日 21時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツピー | 作成日時：2020年6月2日 22時
