67話 ページ24
縦に長い瞳孔に、普通の人間のそれより長く鋭い爪と牙。脳無よりは人間に近い姿だけど、何故か僕は脳無と対峙した時以上の恐怖を覚えた。
「あれは···まさか···」
そのヴィラン達に対して何か思い当たるものがあったのか、轟くんは目を見開きながらも即座に氷結で足場を凍らせ動きを止めようとした。
··········が、僕たちはすぐに信じられない光景を目にする。
「じゃまだァァァアッ!!」
氷結で動きを封じられたヴィランたちは、絶叫のような声を上げるのと同時に次々に氷結で固定された足を引きちぎっていった。肉のちぎれる不吉な音に、僕らは知らず知らずの内に身震いした。
そしてそれから間を開けずに、僕たちをさらに震え上がらせる光景が目に映った。
足を引きちぎったヴィラン達から、新しい足が生えてきたのだ。
「な、なんだよアレ!?自分で足ちぎったりまた生えたり·····。なんなんだよアレは!?」
恐怖と疑問が入り交じった切島くんの言葉は、正に僕が····いや、僕たちが思ったことと全く同じだろう。
だが多分僕たちは先ほどの光景を見た時、既に一つの答えにたどり着いていたのではないかと思う。
(アレは···········人間じゃない!!)
姿形は確かに人間に近い。正直外見だけなら脳無の方がよっぽど人間には見えない。
でも僕達は本能で察知した。さっきまで脳無と対峙していたからこそはっきりと分かる。
アレは僕たちとは違う生き物だ。
「下がってなさい」
「!?」
僕たちが足が竦んで動けない中、僕の隣にいた沖田さんはなんの躊躇いもなく前へ歩み出た。
表情は見えない。でも沖田さんのこの雰囲気には覚えがある。
ついさっき──オールマイトが来る直前に、脳無に斬りかかろうとしていた時の雰囲気に似ている。
静かな足音と共に聞こえる、あの呼吸の音
「ここから先はあなた達の領域ではない。
アレは············私の獲物だ」
底冷えするような声で発せられたその言葉と共に、沖田さんは居合いの構えをとった。
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ナツピー(プロフ) - ダイヤさん» ありがとうございます(*^^*) (2021年10月8日 7時) (
レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
ダイヤ - 更新頑張ってください (2021年10月7日 16時) (レス) @page42 id: 1ad51ff6bc (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - セツさん» コメントありがとうございます。いろいろ拙いですけど楽しんで読んでいただけたら嬉しいです。 (2021年1月12日 23時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 面白いです！これからも更新頑張ってください、応援しています！ (2021年1月12日 22時) (レス) id: b28a5b6b48 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 吉吉さん» コメントありがとうございます(^^)そう言っていただけて嬉しいです！ (2020年8月28日 21時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツピー | 作成日時：2020年6月2日 22時
