63話 ページ20
爆豪は最初に攻撃を仕掛けた時に黒霧の口から出た「危ない」と言う言葉から、奴が実体のない物理攻撃無効という訳ではないことに気づいたらしい。
あの一瞬の攻防で気づくとは、どうやら戦闘訓練の時は違ってある程度頭は冷静のようだな。
しかしやはりと言うべきか、出入り口を押さえられ間違いなく追い詰められているにも関わらず死柄木はさほど動じた様子もない。
「脳無、爆発小僧をやっつけろ。出入口の奪還だ」
死柄木に指示された脳無は、轟に凍らされた部分が割れるのもお構いなしに氷の拘束から抜け出した。
そして割れた脳無の腕がまた新たに生えてくる様を見た時、オールマイトは私の方に視線を向けた。多分、アレが鬼かどうか確認したいのだろう。
私は鬼の存在には触れない程度に早口で説明した。
「見た限り、あの脳無は"ショック吸収"と"再生"の2つの"個性"を持っているようです。
多分馬力はオールマイトと同等。その上オールマイトの基本戦術である打撃にめっぽう強く、傷を負ってもすぐ再生する。対平和の象徴と豪語するだけあって、かなり厄介な『ヴィラン』ですよ」
私は敢えて『ヴィラン』の部分を強調した。あくまであれはヴィラン。つまり人間ということをオールマイトに認識してもらうために。
オールマイトも私が言わんとしていることを察したようで、私に向かって小さくうなづいた。
そして私たちのやり取りの裏側に全く気づいていない様子の死柄木は、自慢げな口調で話し出す。
「正確には"再生"ではなく"超再生"だ。脳無はおまえの100%にも耐えられるよう改造された、超高性能サンドバッグ人形さ」
再生したのとほぼ同時に、脳無は爆豪に向かって突撃した。出入り口を奪還する気だろう。オールマイトは素早く爆豪をかばったが、脳無の拳をくらって吹っ飛ばされた。
「··········
加減を知らんのか···」
ダメージが蓄積しているのか少し咳き込むオールマイトに、死柄木は悪びれることも無く口を開く。
「仲間を助ける為さ。しかたないだろ？
さっきだってホラそこの···あー───···地味なやつ」
死柄木は緑谷の方を指さした。
「あいつが俺に思いっきり殴りかかろうとしたぜ？他が為に振るう暴力は美談になるんだ。
そうだろ？ヒーロー？」
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ナツピー(プロフ) - ダイヤさん» ありがとうございます(*^^*) (2021年10月8日 7時) (
レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
ダイヤ - 更新頑張ってください (2021年10月7日 16時) (レス) @page42 id: 1ad51ff6bc (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - セツさん» コメントありがとうございます。いろいろ拙いですけど楽しんで読んでいただけたら嬉しいです。 (2021年1月12日 23時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 面白いです！これからも更新頑張ってください、応援しています！ (2021年1月12日 22時) (レス) id: b28a5b6b48 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 吉吉さん» コメントありがとうございます(^^)そう言っていただけて嬉しいです！ (2020年8月28日 21時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツピー | 作成日時：2020年6月2日 22時
