4話 ページ8
祠に近づいた時、微かにだが血の匂いがした。
これはまずい…
そう直感した私は、手を繋いでいる友人たちの方を振り返り、直ぐに戻ろうと言おうとした──その時
ガッシャーン!!
何かが破壊されるような音と共に、祠の方から血の匂いを纏ったナニカが近づいてくる。
私は咄嗟に叫んだ。
「走って!!」
私のただならぬ様子に、友人たちは困惑しながらも走り出した。だが所詮は5歳児4人の体力には限界があった。どこか覚えがある禍々しい気配は、どんどん私たちに近づいてくる。
友人たちが着いてきてるのを確認しようと後ろを振り向いたその時、私の腕に切り傷が走った。多分木の枝で切ったのだろうが、その切り傷から血が流れた瞬間、私たちを追いかけるナニカの気配が変わった。
「稀血だァァァァア!!」
後ろから聞こえるその叫びを聞いた瞬間、私の中で怒りとも絶望ともつかない感情が駆け巡った。
もしかしたらと思わなかった訳では無い。でも、そんなはずないと信じたかった。
まさか
鬼がまだ生き残っていたなんて
「クソが！」
私は怒りのままにその辺にあった木の枝をへし折り、さっき逃げてきた道から来る鬼に向かって行った。
「さっちゃん!!」
泣きそうな声で私を呼ぶ友人の声が後ろから聞こえたが、私は足を止めなかった。
「稀血が自分から来たゾォ！」
適わないことくらい当然私にも分かっていた。でもこの時の私に冷静な判断なんて出来なかった。いや、もし冷静な判断ができていたとしても、私は鬼と戦おうとしていただろう。
だって
稀血の私が鬼と対峙している限り、この鬼は私の後ろにいる友人たちには見向きもしないだろうから
だがものの数秒で、持っていた木の枝は私の手から弾き飛ばされた。
その瞬間死を覚悟した私の首を、鬼の爪が首を抉ろうとした
───その時
「よく生き延びた。
後は、俺にまかせろ」
聞き覚えのある声と共に、私の目の前に龍が閃いた
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ナツピー(プロフ) - むいみおさん» その予定はありません。すみません。 (2020年6月12日 7時) (
レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
むいみお(プロフ) - 名前変換できるようにしないんですか？ (2020年6月12日 6時) (レス) id: e4d7652d9a (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 好きと言っていただけるなんて嬉しすぎます！更新気まぐれですけど楽しんで読んでいただけたら幸いです(^^) (2020年5月23日 16時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
からあげ - すぅーー(息を吸ってる)好きィィィ！！です。はい。更新頑張ってください！ (2020年5月23日 16時) (レス) id: 7170e0490e (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 菊理さん» コメントありがとうございます。ご期待に添えるよう頑張ります(^^) (2020年5月17日 12時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツピー | 作成日時：2020年3月26日 0時
