38話 ページ44
まぁ私は学級委員長の座になんて全く興味ないけどね。
「静粛にしたまえ!!」
ザワつくクラスメイト達を飯田が一喝した。
「"多"をけん引する責任重大な仕事だぞ…！『やりたい者』がやれるモノではないだろう!!
周囲からの信頼あってこそ務まる聖務…！民主主義に則り真のリーダーを皆で決めるというのなら…
これは投票で決めるべき議案!!!」
とか言いつつ、飯田も普通に自分がやりたいと手を挙げていた。なんで発案したんだと思うが、飯田は根が真面目で融通効かなそうだから自分が正しいと思ったやり方を勧めるのだろう。
で、結局投票で決めることになった。そして結果は…
「僕三票ーーー!!!?」
三票入ってた緑谷が委員長に、そして二票の百ちゃんが副委員長に決まった。言い出しっぺの飯田はというと……。
「一票!?誰が入れたんだ!?」
自分に入れてる人も多い中、飯田は他の人に入れたらしく自分に一票入ってることに驚いていた。
「他に入れたのね……」
「てゆうか自分に入ってることに驚くんだな…」
百ちゃんと砂藤は呆れ顔だ。ちなみに、飯田に入れたのは私だ。あの愚直さは委員長に向いてると思う。
まぁ緑谷が委員長でもそれはそれでいいと思う。まだまだ未熟だけど、彼は多分どんな時も自分たちがすべきことを行動で示せるタイプだと思うし。まぁ無茶しまくる未来が目に見えていたから、私は悩んだ末に飯田に投票したんだけどね。
〜食堂〜
昼休み、私は緑谷と飯田とお茶子ちゃんと4人で昼食をとっていた。緑谷は自分が委員長に選ばれたことにまだ不安そうだが、飯田もお茶子ちゃんも緑谷が選ばれたことに納得している様子だ。
「緑谷くんのここぞという時の胆力や判断力は、"多"をけん引するに値する。だから君に投票したのだ」
どうやら飯田は緑谷に投票してたらしい。
「私も別に緑谷が委員長でいいと思うけど、飯田も向いてると思うよ？私は飯田に投票したし」
「君だったのか!?」
私の言葉に飯田は驚きの声を上げる。そこから会話の中で分かったのだが、飯田のこの愚直さは家族の影響が多いらしい。というのも、彼はヒーロー一家の次男らしい。しかも兄は大人気のターボヒーロー インゲニウム。飯田は兄のことをとても尊敬してるらしく、インゲニウムの話をしている時の表情はとても誇らしげだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 175人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナツピー(プロフ) - むいみおさん» その予定はありません。すみません。 (2020年6月12日 7時) (
レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
むいみお(プロフ) - 名前変換できるようにしないんですか？ (2020年6月12日 6時) (レス) id: e4d7652d9a (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 好きと言っていただけるなんて嬉しすぎます！更新気まぐれですけど楽しんで読んでいただけたら幸いです(^^) (2020年5月23日 16時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
からあげ - すぅーー(息を吸ってる)好きィィィ！！です。はい。更新頑張ってください！ (2020年5月23日 16時) (レス) id: 7170e0490e (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 菊理さん» コメントありがとうございます。ご期待に添えるよう頑張ります(^^) (2020年5月17日 12時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ナツピー | 作成日時：2020年3月26日 0時
