34話 ページ40
幸千side
放課後、クラスメイト達は今日の授業の反省会をしていたが、爆豪はそれに参加せずに一足先に帰ってしまった。
爆豪が教室から出た少しあと、応急手当を終えた緑谷が教室に入ってきた。
「皆止めたんだけど、さっき黙って帰っちゃったよ」
お茶子ちゃんから爆豪が帰ったことを聞かされた緑谷は、反省会には参加せずに教室を出た。多分爆豪を追ったのだろう。
「なあ沖田！お前なんでそんなにつえーんだ？」
反省会で適当に相槌打ってた私に、瀬呂が興奮した面持ちで聞いてきた。クラスメイト達の視線が集まる。どうやらみんな気になるらしい。
どうして強いかって？そんなの簡単だ。
「死ぬほど鍛えた。それだけ」
私の答えに何人か微妙な顔になったが、それ以外言えることなどない。殺らなきゃ殺られる世界では、努力なんていくらしても足りないものなのだから。
一通り反省が終わった頃、私の携帯の通知音が鳴った。表示されていた名前は……
(義勇さんだ……)
義勇さんは結構な機械音痴だったけど、義勇さんの姉の蔦子さんと私で何度も教えた結果、携帯はそれなりに使えるようになった。
でも言葉足らずは今世でも健在で、LINEで送られてきたのはたった一言。
【来た】
どうやら迎えに来たらしい。そういえば義勇さんは今日非番だったな。私はすぐ行くと返信して教室を出た。
ちなみに義勇さんは前世と比べると多少は、本当に多少は人付き合いが改善されたからか、前世よりは他の柱たちと上手くやれている。
「義勇さん！」
「来たか、幸千」
義勇さんは校門前にいた。服装はいつもの隊服と違い、黒いジーンズに紺の薄手のカーディガンというカジュアルコーデだ。これは間違いなく錆兎さんと真菰が選んだなとすぐに分かった。
基本的に、義勇さんは自分のことに無頓着でファッションにも興味が無いから、はっきり言って私服がダサい。いや本当に。そこいらのアイドルやモデルなんかよりもずっと整った顔立ちが台無しになるレベルでダサい。
そんなわけで、義勇さんの私服はいつも私や錆兎さんや真菰がコーディネートしている。まぁ義勇さんの服選ぶのも楽しいからそれは別にいいんだけどね。
「すみません。遅くなりました」
「別に待ってない」
義勇さんはそれだけ言うと私の手を引いて歩き出した。傍から見ると、今世でも義勇さんはやっぱり無愛想で冷たそうに見られがちだ。でも私の手を引く義勇さんの優しい手の感触は前世から変わらない。
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ナツピー(プロフ) - むいみおさん» その予定はありません。すみません。 (2020年6月12日 7時) (
レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
むいみお(プロフ) - 名前変換できるようにしないんですか？ (2020年6月12日 6時) (レス) id: e4d7652d9a (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 好きと言っていただけるなんて嬉しすぎます！更新気まぐれですけど楽しんで読んでいただけたら幸いです(^^) (2020年5月23日 16時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
からあげ - すぅーー(息を吸ってる)好きィィィ！！です。はい。更新頑張ってください！ (2020年5月23日 16時) (レス) id: 7170e0490e (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 菊理さん» コメントありがとうございます。ご期待に添えるよう頑張ります(^^) (2020年5月17日 12時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツピー | 作成日時：2020年3月26日 0時
