28話 ページ34
開始早々、ヒーローチームか仕掛けてきた。
「冷気？
これは……っ！」
私が冷気を感じたのとほぼ同時に、建物全体が凍っていった。私は咄嗟にジャンプして回避したが、尾白と透ちゃんは氷に捕まったらしい。
「すまん沖田！」
「ごめんさっちゃん！」
通信機から二人の謝罪が聞こえた。開始早々三人中二人が実質戦闘不能。これで数の利がひっくり返っただけでなく、唯一残った私の足にも重りが付けられてる。状況はかなり不利だろう。
だがまだ負けてはいない。
「二人とも、とりあえず作戦変更。
私が迎撃するから、二人はどうにか氷から抜け出せないかやってみて。あ、でも無理はしないでね。抜け出せても足血みどろになったら本末転倒だから」
「「了解／わかった！」」
通信機を切った私は静かに呼吸を整える。入試以来初の呼吸を使った戦闘だ。是が非でも負ける訳にはいかない。
「さて、闘りますか」
私は同じ階へと上がって来た気配目掛けて走り出した。
轟side
『轟、氷に捕まってない奴がいる！多分沖田だ！
すごい速さでお前の方に向かってるぞ！』
通信機越しに聞こえた障子の言葉に俺は眉をひそめた。そしてそれとほぼ同時に、曲がり角から足音が聞こえた。
俺はいつでも氷が出せるよう準備した。そして曲がり角から沖田の黒いコスチュームの裾が見えた瞬間、大量の氷を出して道を塞いだ。これで沖田の動きは完全に封じられただろう。
……が、この時の俺は完全に相手を甘く見ていた
「全集中・龍の呼吸 弐の型 龍追閃」
特徴的な呼吸音と共に、廊下をほぼ完全に塞いでいた氷が一瞬で真っ二つに斬られた。
その時俺の目に映ったのは夢か、幻覚か。
沖田の振るう剣が、まるで天翔る龍を纏っているかのように見えた。
「陸ノ型 龍巣閃」
目の前に迫る沖田に、俺は咄嗟に氷の壁で防いだがそれも直ぐに破られた。そして沖田の木刀が俺の首に届きかけたその時──
俺は笑った。
「かかった！」
俺は沖田の足元を素早く凍らせた。さっきみたいに広範囲だと避けられた時の反応が一瞬遅れるから、範囲を抑えて確実に。
「へぇ、やってくれるじゃない。これはしてやられたわ」
その割に沖田は随分楽しげに笑ってる。なにか仕掛けるつもりなのだろう。だがそれは多分無理だ。
「動かねえことを勧めるぞ。足の皮剥がれちゃ満足に戦えねえだろ」
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ナツピー(プロフ) - むいみおさん» その予定はありません。すみません。 (2020年6月12日 7時) (
レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
むいみお(プロフ) - 名前変換できるようにしないんですか？ (2020年6月12日 6時) (レス) id: e4d7652d9a (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 好きと言っていただけるなんて嬉しすぎます！更新気まぐれですけど楽しんで読んでいただけたら幸いです(^^) (2020年5月23日 16時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
からあげ - すぅーー(息を吸ってる)好きィィィ！！です。はい。更新頑張ってください！ (2020年5月23日 16時) (レス) id: 7170e0490e (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 菊理さん» コメントありがとうございます。ご期待に添えるよう頑張ります(^^) (2020年5月17日 12時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツピー | 作成日時：2020年3月26日 0時
