22話 ページ28
「藤野花学園って、藤の花の名所だよね！」
藤野花学園の名物は、学園の敷地の至る所に一年中咲いている藤の花だ。部外者が学園の敷地に入ることはほとんどないが、それでも学園の藤の花はテレビでもよく特集されるほどに有名だ。
だが、次の言葉が揉め事の引き金となった。
「無個性もたくさん受け入れてる学校なんでしょ？」
「ハッ！」
芦戸の言葉に、爆豪はバカにしたような声を上げた。私たちの視線が少し離れた席に座る爆豪に集中する。
「無個性のカスどもを入れる学校なんざ、どうせロクなのじゃねぇだろ！」
爆豪の言葉に、私は大人気なくカチンと来てしまった。だがこれを聞いたのが私じゃなくても、藤野花学園の人間なら同じような反応をするだろう。なぜなら、学園を侮辱することは理事長であるお館様への侮辱と同義なのだから。
いや、むしろ私はかなり温厚だ。これが不死川さんとかだったら今頃爆豪は殴り倒されてるだろう。
私は挑発的な笑みを浮かべて言った。
「あら？少なくとも、"個性"のみで自分は優れていると過信するような『カス』どもと同じ空気を吸うよりはよっぽど有意義よ？
ねぇ……『ヘドロ』少年君？」
私は彼が絶対気にしてるところを敢えて付いた。
「んだとゴラァ!!」
当然爆豪はブチ切れて、個性を発動しながら私に殴りかかってきた。他の3人が止めに入ろうとしたが、それよりも早く私は竹刀袋から木刀を抜き──
「なっ!?」
先端を爆豪の喉元に突き付けた。爆豪は目を見開き驚きの声を上げる。
「相手の力量も測れずに挑むなんて愚の骨頂よ？子供じゃないんだから、冷静な判断もヒーローには大切でしょ？」
それだけ言って私はまた木刀を竹刀袋に入れた。
少し感情的になったな。これは絶対引かれたぞ…
そう思って他の3人に方を見た時、切島と尾白と芦戸がめっちゃキラキラした目でこちらを見ていることに気づいた。
「すっげー！今の全っ全見えなかった！」
「沖田は剣術をやっているのか？俺も多少武術をかじってはいるが、今の動きは全く捉えられなかった！」
男子二人の反応は、なんというか男の子だなといった感じだ。
芦戸は……
「かっこいいよさっちん！惚れちゃいそう！」
ある意味乙女……かな？
「私はレズじゃないよ？」
「ものの例えだよ！」
いきなり爆豪のことのしちゃったから、もっとマイナスな反応されるかと思ったけど杞憂だったな。
爆豪は私を人睨みしたあと「ケッ！」と吐き捨ててまた自分の席に戻った。
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ナツピー(プロフ) - むいみおさん» その予定はありません。すみません。 (2020年6月12日 7時) (
レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
むいみお(プロフ) - 名前変換できるようにしないんですか？ (2020年6月12日 6時) (レス) id: e4d7652d9a (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 好きと言っていただけるなんて嬉しすぎます！更新気まぐれですけど楽しんで読んでいただけたら幸いです(^^) (2020年5月23日 16時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
からあげ - すぅーー(息を吸ってる)好きィィィ！！です。はい。更新頑張ってください！ (2020年5月23日 16時) (レス) id: 7170e0490e (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 菊理さん» コメントありがとうございます。ご期待に添えるよう頑張ります(^^) (2020年5月17日 12時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツピー | 作成日時：2020年3月26日 0時
