12話 ページ18
まったく予告なしだった試験官からの開始の合図と共に、私は木刀を抜いた。敵に見立てたロボットが結構出てきたが、私はそれらを全く問題なく斬り倒した。脱落してる連中も結構いるが、こんなの鬼殺隊の最終選別と比べれば遊びレベルだ。それなりの点数を稼ぎながら、私は他の受験者の様子も観察した。
受験時間が残り5分を切った頃に現れた0ポイントの敵。それに対する受験者たちの反応は様々だったが、一人としてそれに立ち向かおうとする者はいなかった。
私も適当に流そうとしていたが、動けなくなっている受験者の少女が視界に入った。私は気づいた瞬間即座に木刀片手に仮想敵に向かって行こうとしたが、それよりも先に動いた者がいた。
この試験の仕組みはなかなか合理的だ。
極限状態でこそ、人は本性を現す。試験という実践とは程遠い状況で、この学校は擬似的な極限状態を敢えて作り出した。
ポイントが無い以上、あの仮想敵に立ち向かうメリットは一切無い。だがそんな状況の中でこそ、強く浮かび上がってくるものがある。
「ほぉ……」
私より先に動いたその少年はとてつもない早さで飛び上がり、仮想敵を殴り倒した。
彼は試験合格のために必要な全てを天秤にかけて、今目の前にいる助けるべき存在を優先した。それもなんの躊躇いもなく。
そう……こういう場面でこそ浮かび上がる
ヒーローの大前提
自己犠牲の精神というものが
その光景を見て私が思ったことは、奇しくも別の場所で試験を見ていたNO.1ヒーローと全く同じことであったが、当然それをお互い知る由もなかった。
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ナツピー(プロフ) - むいみおさん» その予定はありません。すみません。 (2020年6月12日 7時) (
レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
むいみお(プロフ) - 名前変換できるようにしないんですか？ (2020年6月12日 6時) (レス) id: e4d7652d9a (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 好きと言っていただけるなんて嬉しすぎます！更新気まぐれですけど楽しんで読んでいただけたら幸いです(^^) (2020年5月23日 16時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
からあげ - すぅーー(息を吸ってる)好きィィィ！！です。はい。更新頑張ってください！ (2020年5月23日 16時) (レス) id: 7170e0490e (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 菊理さん» コメントありがとうございます。ご期待に添えるよう頑張ります(^^) (2020年5月17日 12時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツピー | 作成日時：2020年3月26日 0時
