半純血のネメシス (ページ3)

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1話ページ3

私の母は、純血の魔法使いだったらしい。

「間違いなく純血の血筋」とされる家系の一族

聖28一族の一つ、バーク家の一人娘として母は生を受けた。

クレア・バーク

それが母の名だ。

母は自分の両親が狂信的なまでに信望していた純血主義の思想には染まらず、魔法学校ホグワーツでの寮も親や先祖の多くが所属していたスリザリンではなくレイブンクローだったらしい。

寮について色々言われたりもしたらしいが、母はレイブンクローで素晴らしい才能を示したらしく、小言の多かった両親もそれで黙らせたという話だ。

だが母は、ホグワーツを卒業した後マグルの男性と駆け落ちした。

その相手が私の父だ。

母はそれで実家とは絶縁状態になったらしいが、自分が魔法使いだと知っても一緒になることを望んだ父との仲はとても良かったらしい。

そして私が生まれ、その一年後に母は亡くなった。

私は母のことは写真でしか知らないが、父は幼かった私によく母の話をしてくれた。

「お前の母さんは、とてもおおらかで優しい人だったよ。本当に僕にはもったいないくらいだった」

夫婦は似るものだとよく言うが、父と母はまさにその通りだったと思う。

後になってから読んだ母の日記にも、母は父のことを「自分にはもったいないくらい良い人」と書いていた。

父と2人での生活は、大変なこともあったと思うがそれでも幸せだった。

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そう、あの日

全てが吹き飛ぶまでは