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10話 ページ13

「ちょっと待てよ
漂はその後どうなったんだよ!!?」


信が昌文君に詰め寄った。

兵士たちの視線が信に向いた。


「殿、あの少年は?」


昌文君の副官の壁が信のことを聞いた。


「…………。
漂の友だ。名を信という」

「彼が」



昌文君の副官というだけあって、壁は影武者の存在を聞かされていたらしい。

壁は信にあの影武者の勇姿を語った。


私たちも遠くから見ていた

瀕死の軍に激を飛ばす、大王と瓜二つの少年の姿を








「あきらめるな!!
隊列を組み直せ!!密集して突破をはかるぞ!!」



軍を率いる彼のその姿は、正に将だった


才能に身分は関係ないとは言え、あれほどの器を持つ者が下僕として埋もれていたなんて信じられなかった。






惜しい人間が死んでしまったものだ。


「てっきり漂殿は無事で合流地(ここ)で再び会えると思っていたのに……

無念だ……」







.







「うーん
完全にカヤの外だ

オレたちって何なんだろうな」


昌文君が今後のことを話し合ってる中、少し離れた場所で河了貂は何処かしみじみとした口調で言った。

信はまだ気持ちの整理がついてないのか、無言で河了貂の隣に寝転んでる。


「確かにカヤの外だねぇ」


私もあの中に入る気にはなれず、何となく信達のそばにいた。


「まぁでも仕方ないんじゃないか?
これは国を賭けた戦なんだからさ」


負ければ自分だけでなく家族だって殺される


敗者は何も成すことが出来ないんだ。

必死になるのも当然だろう。



とは言え、私たちは国の行く末とかにはさほど興味なんてない。誰が王になっても、私たち八咫烏が仕える人はたった一人なのだから。


「てゆーか、結局お前は何でここにいるんだ?」


何で?って………

まぁそうだな




「主の命令………かな」


私の個人的興味も入ってるけど


「!?
お前、王弟側の人間じゃないんだろ?」

「私の立場については直ぐに話すことになると思うよ」


話がまとまったら、私への尋問も始まるだろう。

大王や昌文君が何も言わないから捨て置かれているが、本当なら正体のわからない私なんて直ぐに殺されてもおかしくない。


ま、父や蕭焔様と昔から親交があった関係で、昌文君はこっちの事情もある程度知ってるみたいだから、事情を話せば何とかなるかもしれないけどね。

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ナツピー(プロフ) - 麗桜さん» コメントありがとうございます。早めに続きかけるよう頑張ります(^^) (2019年9月9日 10時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
麗桜 - 最高に面白いです!更新頑張ってください! (2019年9月9日 10時) (レス) id: 529aeaeb6e (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - ふぃどるさん» コメントありがとうございます!なるべく早く更新したいと思います。 (2019年6月11日 23時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃどる - 面白いです! 続きを期待してます! (2019年6月11日 23時) (レス) id: 51833c3598 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - Mizさん» 初コメありがとうございます!内容固まり次第更新するのでお楽しみに(^^) (2019年6月2日 12時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナツピー | 作成日時:2019年5月20日 15時

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