5話 ページ7
あーあ、私もさっきどさくさに紛れて他のコンパートメントに移動しとけばよかった・・・
騒がしくおしゃべりをしている眼鏡の男の子とサラサラヘアの男の子を横目に私はそう思った。読書の邪魔してこないからまだいいが、そもそもこんな騒がしい人たちと一緒の空間にいるのもかなり久しぶりだ。
「ねぇ！そういえば、君は何でスリザリンは嫌なの？」
眼鏡の男の子はまた急に私に話を振ってきた。さっき出て行った赤い髪の女の子みたいに誤解されたままなのは癪だから正直に答えた。
「理由は単純よ。
マグル生まれで、マグルを軽視する思考が他の寮より強いスリザリンに入りたいとは思えなかっただけよ」
面倒ごとの匂いしかしないし
私の答えを聞いた2人は一瞬意表を突かれた表情をしたが、すぐに納得と言わんばかりの顔になった。
「まあ確かに、マグル生まれでスリザリンに組み分けされるのはかなりまれらしいからな」
サラサラヘアの男の子の言葉にメガネの男の子が頷く。
「なるほどね。
ちなみに君は自分はどの寮に組み分けされると予想する？」
「え？予想って・・・」
私は数秒考えた。本で読んだ各寮の特徴を思い出す。
「そうね・・・
スリザリンはさっきも言った通りできれば遠慮したいからなしで・・・
ハッフルパフは平和そうでいいとは思うけど、私は善良ってタイプじゃないから多分私は入れないだろうし・・・
グリフィンドールは面白そうだし退屈は絶対しなさそうだけど、私は勇猛果敢には程遠い性格だからね・・・
消去法でいくとレイブンクロー辺りが妥当じゃないかな？」
あくまで予想でしかないけど。まあ私はある程度退屈せず平和に過ごせればどこでもいい
「そっかぁ。僕は君が僕たちと同じ寮に組み分けされればいいと思ってるんだけどね」
眼鏡の男の子は茶目っ気のある顔で言った。こういうタイプは日本にはあまりいない。
「あら、嬉しい事言ってくれるじゃない。
でも残念。私騒がしいのは嫌いだから」
いつのまにか私の口調はさっきより砕けたものになっていた。
「大人しそうに見えて結構言うじゃないか」
サラサラヘアの男の子は、面白いものを見つけたと言わんばかりの楽しげな表情で言う。
「よく言われるわ。見た目じゃ人は判断できないってことよ」
マグルの学校の友達からはよく見た目詐欺と言われたものだ。
駅を出発して約2時間。気づけば私も2人のおしゃべりに加わっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 83人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナツピー(プロフ) - 受験生さん» コメントありがとうございます。時間かかるかもしれませんが必ず続きは書くのでお楽しみに！ (2022年1月6日 7時) (
レス) id: 56c6e69f8d (このIDを非表示/違反報告)
受験生 - 初コメ失礼します！続きがすごく気になります！！更新頑張ってください！！ (2022年1月5日 23時) (レス) id: 5fbad7a3d7 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - cherryさん» こちらこそ誤解させる表現をしてしまいすみません。続きはもう少し内容が固まったら投稿しますのでお楽しみに(^ ^) (2018年12月21日 23時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
cherry(プロフ) - あ、重要な所突っ込んじゃってごめんなさい！そうだったんですね！続き楽しみにしてます♪ (2018年12月21日 23時) (レス) id: 84049ed362 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - cherryさん» コメントありがとうございます。マグル製品がまともに機能しないという設定は私も知っていますが、この物語の主人公のサクラはまだ入学してそんなたってないのでそのことは知らないという設定です。まあネタバレすると録音作戦は失敗に終わります。 (2018年12月20日 22時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ナツピー | 作成日時：2018年9月9日 21時
