32話 ページ34
私の告発に生徒たちはどよめく。
「デタラメ言うな！」
エイブリーはすかさず前に出て私を非難する。
「マクドナルドが勝手にバランスを崩したんだ！」
「そうだ！証拠もないくせに勝手を言うな！」
マルシベールを初めとするスリザリンの生徒たちも、エイブリーに加勢した。グリフィンドールの生徒たちも殺気立った空気を出す。
が、
「お黙りなさい！」
ビアントの一喝で、私を非難していたスリザリンの生徒たちは静かになった。
「Ms.ユキシロ。今の言葉に嘘はありませんか？」
「もちろんです」
一瞬だったけど確かに見た。メリーの横に飛んできたエイブリーが、メリーの箒を蹴っ飛ばすところを。十中八九故意だろう。
みんなの反応を見る限り、多分その瞬間を目撃したのは私だけ。もしかしたら、私の証言だけではエイブリーは大した処罰にはならないかもしれない。
でも、友だちが危うく落とされかけたのに、黙ってられるはずもない。
「嘘に決まってる！」
「そうだそうだ！」
「『穢れた血』の『イエロー』が出しゃばるな！」
私に対する最大限の侮辱の言葉を口にするスリザリンの奴ら。さっきから殺気立っていたグリフィンドールの生徒たちも、我慢の限界と言わんばかりに数人が杖を向ける。
私はこの場で喧嘩になるのはまずいと思い、ために入ろうとした。
その時
「先生、サクラの言ったことは本当です。僕も、エイブリーがマクドナルドの箒を蹴るところを見てました」
シリウスがいつもよりも冷静な声で言った。
・・・え？
私はシリウスがどんな意図でそう言ったのかわからなかった。彼とジェームズは、あの時結構離れたところを飛んでいたはずだ。
エイブリーはやや顔色を悪くしながら叫ぶ。
「何言ってるんだ?!君やポッターが飛んでいた位置からそんなの見えるわけないだろう！」
エイブリーの言葉を聞いた瞬間、シリウスの隣にいたジェームズがニヤッと笑った。
そして私も気づいた。彼らの意図に。
「やっぱり君がやったんじゃないか」
ジェームズの言葉にエイブリーはしまったという顔になり、他の生徒たちも「あ」となった。
「わざわざ人目がないのか確認してやったんだろ？ご苦労なことだな」
シリウスの侮蔑を込めた声が響く。結局スリザリンは20点減点され、エイブリーには3日間の罰則が言い渡された。
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ナツピー(プロフ) - 受験生さん» コメントありがとうございます。時間かかるかもしれませんが必ず続きは書くのでお楽しみに！ (2022年1月6日 7時) (
レス) id: 56c6e69f8d (このIDを非表示/違反報告)
受験生 - 初コメ失礼します！続きがすごく気になります！！更新頑張ってください！！ (2022年1月5日 23時) (レス) id: 5fbad7a3d7 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - cherryさん» こちらこそ誤解させる表現をしてしまいすみません。続きはもう少し内容が固まったら投稿しますのでお楽しみに(^ ^) (2018年12月21日 23時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
cherry(プロフ) - あ、重要な所突っ込んじゃってごめんなさい！そうだったんですね！続き楽しみにしてます♪ (2018年12月21日 23時) (レス) id: 84049ed362 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - cherryさん» コメントありがとうございます。マグル製品がまともに機能しないという設定は私も知っていますが、この物語の主人公のサクラはまだ入学してそんなたってないのでそのことは知らないという設定です。まあネタバレすると録音作戦は失敗に終わります。 (2018年12月20日 22時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツピー | 作成日時：2018年9月9日 21時
