31話 ページ33
授業が終わる数分前、事件は起こった。
「みなさん、そろそろ降りてください！」
ビアントの掛け声を合図に、私たちは各自地面に降りていった。私は近くを飛んでいたメリーに視線を向けた。──その瞬間
「きゃっ‼」
短い悲鳴とともに、メリーの箒は斜めに傾き制御を失った。
やばっ！
とっさの判断だった。私はメリーの腕を掴んだ。
だが・・・
「うわっ！」
やはりまだ箒に慣れてない私もバランスを崩し、近くにいた誰かにぶつかった。
「っ⁉」
顔を確かめる余裕はなかったが、一瞬聞こえた声からして男子だ。
やばい
落ちる！
私は目を瞑った。・・・が、覚悟していた衝撃は来なかった。
恐る恐る目を開けると、ここ最近ずいぶん見慣れた黒髪が目に入った。
「まったく、箒に慣れてもないのに無茶するなよな！」
「まあまあシリウス、そんなに怒んないで。
2人とも大丈夫だった？」
私とメリーの箒を止めてくれたのは、ジェームズとシリウスだった。
「私は大丈夫よ。メリーは？」
「だ、大丈夫。
ありがとう・・・3人とも」
よほど怖かったのか、メリーは少し涙目になりながらお礼を言った。
「一体何の騒ぎです⁉」
ビアントが凄い勢いで飛んで来た。
「とりあえず、地面に降りてきてください！」
ビアントの言葉に従い地面に降りる前に、私はさっきぶつかった男子生徒に目を向けた。
「・・・」
私がぶつかった男子生徒はスネイプだった。幸いスネイプはぶつかった時、とっさに箒にしがみついたらしく怪我はなかった。 近くにいたのか、エバンズがスネイプに声をかける。
「セブ！大丈夫だった⁉」
「ああ・・・」
私も声をかけようと思ったけど、ビアントの急かす声が聞こえ、私はメリーと一緒に慎重に地面に降りた。
「それで？一体何があったのですか？」
全員が地面に降りたのを確認したビアントは、厳しい表情で私に先程あったことを聞く。メリーはロッテの付き添いのもと、念の為医務室に行った。
私は、口元をニヤつかせながら様子を伺っていたスリザリンの男子生徒達を睨みつけた。
「スリザリンのエイブリーがメリーの箒を蹴ってました」
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ナツピー(プロフ) - 受験生さん» コメントありがとうございます。時間かかるかもしれませんが必ず続きは書くのでお楽しみに！ (2022年1月6日 7時) (
レス) id: 56c6e69f8d (このIDを非表示/違反報告)
受験生 - 初コメ失礼します！続きがすごく気になります！！更新頑張ってください！！ (2022年1月5日 23時) (レス) id: 5fbad7a3d7 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - cherryさん» こちらこそ誤解させる表現をしてしまいすみません。続きはもう少し内容が固まったら投稿しますのでお楽しみに(^ ^) (2018年12月21日 23時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
cherry(プロフ) - あ、重要な所突っ込んじゃってごめんなさい！そうだったんですね！続き楽しみにしてます♪ (2018年12月21日 23時) (レス) id: 84049ed362 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - cherryさん» コメントありがとうございます。マグル製品がまともに機能しないという設定は私も知っていますが、この物語の主人公のサクラはまだ入学してそんなたってないのでそのことは知らないという設定です。まあネタバレすると録音作戦は失敗に終わります。 (2018年12月20日 22時) (レス) id: 41b7b6a015 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツピー | 作成日時：2018年9月9日 21時
