52話 ページ5
蕭月視点
烏の鳴き声が聞こえた。あの声は成蟜が来ている合図だ。
本殿にいるはずの成蟜がこちらに向かっている。それが意味することは····。
「どうやら、本殿も決着が着いたみたいですよ」
王騎将軍は、私の言葉に笑みを浮かべる。
「············そのようですねェ」
王騎将軍の視線の先には、なにやら言い争っている成蟜と肆氏。
「行きましょうか」
「広場降りるんですか？」
「ええ、すぐに」
その言葉とともに、王騎将軍は高台から広場に飛び降りた。
本当にあの人は派手なだな…
王騎軍の連中も梯子を降ろして続々と広場に降りる。私達もそのあとを追った。
私たちが広場に降りた時、先を行く王騎将軍の前に魏興が立ちはだかっていた。
「王騎将軍、貴殿に一つ聞きたいことがある。
なぜ偽りの昌文君の首を差し出した!?納得のいく答えがあろうや。
なければここで死んでもらう!!」
魏興の質問に、王騎将軍は何も答えない。もし戦いになれば馬上対地上。魏興が負ける道理はない。
相手が王騎将軍でなければ……ね
私がフッと笑みを浮かべた次の瞬間、王騎将軍の矛によって魏興の胴体は真っ二つになった。
ただそこにいるだけで場を支配するその威圧感に、山の民たちまでも王騎将軍の前に道を開ける。私と來と泉は、そのすぐ後ろをついて行った。
王騎将軍の進む先におられるのは大王様。横には剣を構えた昌文君と楊端和もいる。
王騎将軍は足を止め、静かに口を開いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 220人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナツピー(プロフ) - かやさん» 大変お待たせしました。楽しみにしてくださってありがとうございます (8月9日 17時) (
レス) id: 5d05baf364 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - りゅーりさん» 楽しみにしてくださってありがとうございます。大変お待たせしました (8月9日 17時) (レス) id: 5d05baf364 (このIDを非表示/違反報告)
ナツピー(プロフ) - 三太さん» 大変お待たせして申し訳ありません (8月9日 17時) (レス) id: 5d05baf364 (このIDを非表示/違反報告)
かや - また更新されるのを楽しみに待っています！次は映画も3作目に入りましたね。 (7月29日 13時) (レス) id: 91595a05fb (このIDを非表示/違反報告)
りゅーり - めっちゃくちゃ楽しみにしてます！ (2022年8月11日 15時) (レス) id: ccd8abd8be (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ナツピー | 作成日時：2019年10月6日 0時
