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誰でも仲良さそうだから、ほいほい交換してるのだろうと思った。
日向さんと帰った数日後、暑苦しいバレー部室で着替えていてそう考えた。
あの話の後は普通に世間話みたいな会話をした。あの穏やかな時間はすごく不思議である。
日向Aという人は変人だ。
といってもうちのバレー部の日向や影山みたいに単細胞で馬鹿という訳でもない、不思議なやつ。
誰でもフレンドリーに気軽に話しかけるしかけられるし、かといって女々しいこともなく男勝りということもない。嫌われることはないのだと思う。一生周りから好かれているタイプだ、けれどチヤホヤされるのではなく頼られるお人好し。
パーソナルスペースを弁えてると思えば遠慮なく踏み込んでくることもある。だから変人。
かく言う僕ももうあの変人のペースに惑わされているのかもしれない。あの小さな時間が妙に心地良いから。
深く考え込んでいたらしい。
山口の呼び声に気付いて、部室を出た。
体育館に向かうと単細胞らの五月蝿い声が響いていた。なんであんなにも馬鹿騒ぎ出来る訳。
自分も部活の準備を何となくしていると、単細胞の一人オレンジ髪のチビがでかい声で僕の名前を呼ぶ。嫌な予感しかしなかった。
僕が向かわないと分かったのか代わりに日向がこちらにズンズンと向かってくる。
「おい月島！この前一緒に帰ってた女子誰だよ！」
予想がついていた質問に溜息しか出ない。
跳んで小さい背をアピールしながらこちらを窺ってくる。眼鏡の奥から睨みつけるように見ると微かに怯んだ。
比較的最初に部室を出るのは僕と山口だから、必然的に後ろにいるバレー部員に見つかるのは時間の問題だったのかもしれない。
だとしても追求するか？……単細胞馬鹿にそんなの通じないのか。
「……キミには関係ないデショ」
「ちょっと待て月島ァ！聞き捨てならねぇなァ！女子と帰ってただと！？」
「うわサイアク」
面倒臭いことになった。チビに続いて、単細胞の先輩までも。
五月蝿い上にとても面倒臭い。
部活前にこんな元気にはしゃぐ五月蝿さ。そして、全部話すまでここを退かねえみたいな顔の田中先輩と日向の鬱陶しさ。
このままでは埒が明かないので、部活中に騒ぎ立てられてもすべて無視してやった。
「ツッキー！日向が話してたのって俺が休んでた時だよね？」
部活帰り、山口にそう聞かれたけど頷いたら勘づかれる気がしたから曖昧に濁した。
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辛 - 日本語化ちょいちょい変。てにをはもおかしい。無理に難しい言い回しわ使わない方がいいと思う。 (9月11日 12時) (
レス) @page26 id: 5015934a65 (このIDを非表示/違反報告)
む - めちゃくちゃ良かったです。他の作者様だと冷たかったり口が悪い月島が多いですが、このお話の月島は冷た過ぎず、他人に干渉し過ぎず距離感がちょうど良かったです。とても上手に表現していると思います。告白も月島からなのが良かったです。 (2021年4月18日 4時) (レス) id: be1d7978bd (このIDを非表示/違反報告)
KOMORE(プロフ) - むさん» 本当に長らくお待たせしました……！皆の感情にどう現実味を出すかたくさん考えていたのでそうやって受け取って貰い感無量です。全文私にとって嬉しく糧になるお言葉です。読んで下さり本当にありがとうございました！ (2021年2月10日 10時) (レス) id: d075f9ab0b (このIDを非表示/違反報告)
む - 更新楽しみにしていました！ 皆の心の動きがとてもリアルで、ツッキーはこんな子とこういう恋愛をするのだろうな、と胸にストンと落ちました。等身大の高校生なこの作品がとても好きです。 完結おめでとうございます！ (2021年2月9日 2時) (レス) id: 727df39cb7 (このIDを非表示/違反報告)
KOMORE(プロフ) - なづなさん» コメントありがとうございます！テーマとしている高校生感を感じ取って下さりとても嬉しいです……！ゆっくりですが完結までついてきて頂けると有難いです。応援ありがとうございます！ (2020年5月11日 21時) (レス) id: d075f9ab0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：KOMORE | 作成日時：2020年1月14日 22時
