やばいヤツらと俺(やばいヤツ)【名探偵コナン】

30話 ページ35

江戸川side


｢ほ、“Hope”!?Aさんが!?｣


俺は今、これ以上ないくらい驚いた


ジンやクリス・ビンヤード(ベルモット)と知り合いの謎の男


話が食い違って組織の一員と疑っていた人物がまさか大人気ソロアイドルで


俺が大ファンな“Hope”だったんだから


歓喜で大声を上げそうになった


しかし、目の前の男はそんな事を気にしていない様に俺の痛いところを突いてきた


｢…ん？気づいてなかったのか？…ならお前は俺に何の話をしてたんだ？｣


目が光る


あ、と気づいた時には遅かった


そりゃあ、本人は自分の仕事の話をしてたんだ


俺は危険な組織の話を。


取り繕うために言葉を並べようとする


｢ええっと…あのー、知り合いのお兄ちゃんが｣


が


｢嘘はやめろよ。俺はお前に秘密を言ったんだ。大切な妹にさえ言ったことのない秘密をな。ならお前も腹を割って話さねぇと割に合わねぇだろ｣


ギロりと睨む瞳は逃がさねぇと言われているようだった


しょうがないと覚悟を決めて彼に聞く


｢…これから、僕が話すことを誰にもしないでね？特にその、銀髪のお兄さんやクリス・ビンヤードさんには絶対に。それが飲めないなら本当に僕の秘密は話せない。僕だけじゃなく、周りの人の命にも関わることだから…。｣


Aさんは少し悩んだ後、わかったと返事をした


俺もその言葉を信じて彼に話し始めた


｢実は──｣





その後、Aさんが真剣に、バカにすることなく俺の話を信じてくれたのが嬉しかったのは俺だけの秘密だ。

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