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卒業式

かのんは去年同様号泣

A「泣きすぎじゃない？笑」

かのん「毎日一緒にいたのにぃぃぃ
Aとあえなくなるぅぅぅぅ」

A「連絡してくれればいつでも会うよ笑」

かのん「そうだけどぉぉぉぉ」

A「………でも、ちょっと寂しいかも
いつも隣にいたのに、これからはいないんだもんね」

かのん「そうだよ」

A「いつも一緒にいてくれてありがとうね」

かのん「こちらこそだよ」

2人でたくさん写真を撮って

教室を出た

私は1人で校内をまわった

初めて北山先輩に会った場所

いつも北山先輩を眺めてた場所

先輩が駆け回っていたグラウンド

私の高校生活の思い出は

ほぼほぼ北山先輩で埋め尽くされている

北山先輩に会えて、本当によかった

思い出に浸ってから門を出ると

千賀くんが立っていた

千賀「卒業おめでとうございます」

A「ありがとう」

千賀「最後だから、いいですか？」

A「え？」

千賀「やっぱり僕はA先輩が好きです」

A「千賀くん………」

気持ちは嬉しい、でも

私が好きなのは千賀くんじゃないから、、、

千賀「気持ちだけ伝えたかったんです
これは告白じゃないですから、振らないでください
ただ、僕の気持ちを口にしただけですから」

A「え、あ。うん」

ちょっと予想外な展開でびっくりする

千賀「わかってるんです、A先輩が
あのサッカー部の先輩が好きって、今でも好きですよね？」

A「うん」

千賀「あの先輩と、幸せになってくださいね
僕はA先輩の幸せを願ってますから」

A「あり、がとう」

千賀「じゃあ、またいつか！
僕のこと忘れないでくださいね」

A「忘れないよ」

やっぱり

好きな人には幸せでいてほしいよね

私は振り返って

校舎を眺めた

ここでの出会い、思い出に感謝して

私は新しい道に一歩を踏み出した