Only you3 (ページ40)

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北山side

半年ぶりに高校に来た

OB戦で

１つ下の代ももう引退してるから

俺らと１つ下の代が同じチームで

現役と対戦した

そこにはかのんちゃんも
来てくれた

かのん「懐かしいですね、この感じ」

北山「確かに」

部活やってた時に戻った気分だった

ここにくる時になるのは

あのベンチ

Aちゃんがいつも座ってたところ

かのん「気になりますか？」

北山「え？」

かのん「Aが」

北山「何も言ってないだろ」

かのん「めっちゃ必死で勉強してますよ」

北山「だから聞いてねぇって」

Aちゃんなら

普通に合格ラインあるだろうに

そんなに勉強してんのか

かのん「あ、じゃあ１つだけ教えてあげます」

北山「何？」

かのん「2年生の千賀くん、わからないかもしれないですけど、Aのことロックオンしてます」

北山「それで？」

かのん「この前、2人で一緒にいるところも見たんですよ～」

北山「あっそ」

なんだそれ

俺がいなくなったら

乗り換えか、しかも後輩ねぇ…

なんか

ムカつく

かのん「嫉妬ですか？」

北山「あ？」

かのん「ま、委員会で一緒なところ見ただけなんですけど～」

北山「かのんちゃん？君が女の子じゃなかったら
1発殴ってるところだったよ？」

かのん「こわいな～、やめてくださいよ
ミツ先輩笑」

北山「先輩をからかうな」

かのん「でも千賀くんがロックオンしてるのは本当ですよ笑」

北山「しらねー」

かのん「まぁでも安心してくださいっ、Aはミツ先輩のことしかかんがえてないですからっ」

そう言って

これでもかというくらいにニヤニヤして
スマホを見せてきたかのんちゃん

北山「あのさ、それ消してくんないかな？
かのんちゃんいらないでしょ」

見せてきたのは卒業式の写真

かのん「私のとっても宝物なので消せませーん
ミツ先輩もこの写真大事でしょ？」

北山「別に」

かのん「素直じゃないなぁー、えいっ」

北山「あ、ちょっ」

かのんちゃんは俺の鞄からスマホを取り出した

するとこっちに画面を向けてから

スラスラとロックを解除した

終わった

俺のその時の心境だった