13. ページ13
増田は隠れている右腕を見るためにカーテンを全開にし、点滴の針を刺したままということは分かっていても、ため息をつかずにはいられなかった。
「はぁ…怖くて抜けないわけ？」
「うわあああああ、なんで針ー！！？」
もうため息もつけないほど情けない叫び声が隣のカーテンの奥から聞こえてきた。
「まっすーだって血出てるじゃん…慶ちゃんだって怖がってるし？」
「っえ！！手越？」
小山はようやく他の存在に気付き、カーテンを開け放った。
「手越も小山も針抜くのが怖いなら俺が引っこ抜くけど？」
増田は抑揚のない喋り方で手越と小山を脅すように話しかける。
「い…いいよ！そんなことしなくて！」
『手越も小山も人を殺すときは強気で冷血で、なによりも狂気的なのになぁ。』と心の中で激しく増田は思う。
「まっすーが抜くのが駄目なら俺が抜いてやろうか？」
小山の背後には既に点滴を外し私服を身にまとった加藤が立っていた。
「ま、まっすーよりは安心出来るけどぉ…」
「なんだよ、その言い方」
「俺ちょっと頑張る…」
手越は意を決したのか冗談っぽく笑っている増田の横で慎重にゆっくりと針を抜いた。
「…これ、ぜんぜん痛くない」
「だから言ったろ？注射とかはさ刺す時が痛いんだよ。抜く時は大して痛くないし」
「そんなこと言わなかったじゃん…」
小山は加藤に丁寧に抜いて貰いながら増田に文句をぶつぶつ言いまくっている。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 103人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美紅(プロフ) - はじめまして！！！これって仮面病棟のオマージュ作品ですか？！((o(｡>ω<｡)o))ﾜｸﾜｸ 更新頑張って下さい！！ (2018年2月10日 0時) (
レス) id: f33e2d98a0 (このIDを非表示/違反報告)
裕哉(プロフ) - 湖@清光可愛い！！！さん» ありがとうございます！ハイフンさんでも楽しめる小説でと言ってくださって嬉しいです(；＿；)応援ありがとうございます！今後ともよろしくお願い致します、、 (2017年11月26日 12時) (レス) id: 87c977f168 (このIDを非表示/違反報告)
湖@清光可愛い！！！ - 凄く迚面白いです！NEWSの皆と一緒に謎を解いている見たいで面白い！でも私ハイフン何ですよね。けどKAT-TUNファンでも楽しめる小説を裕哉さんは作ってるんですよね！凄過ぎです！更新頑張って下さい！応援してます！ (2017年11月22日 15時) (レス) id: 073b3b6cdc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：裕哉 | 作成日時：2017年9月18日 11時
