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テーブルを拭いていた母と目が合った気がしたが、そのまま両親のラーメン店はスルーして増田さんのお店に向かった。
「あ、いらっしゃいませー」
奥のレジカウンターから顔を覗かせた増田さんの前には小柄な女の人がいて、増田さんが何か話しかけると無言で店から出て行った。
「Aちゃんいらっしゃい。Tシャツ、さっそく着てきてくれたんだ」
カウンターから出てきた増田さんは、何事も無かったようにニコニコしてるけど、さっきの女の人が気になって仕方ない。
全然お買い物してる感じでは無かったけど、お客さんじゃないとしたら…
お仕事関係の人？
もしかしたら彼女、とか。
確かに彼女がいるかいないかなんて聞いたことないけど、もしいるならうちに引っ越して来るわけないか。
「どう？俺の店。この辺、新しく入荷したやつだから良かったら見てみて」
『ほんと、可愛いのいっぱいですね』
私、なんで今増田さんの交友関係気にしちゃったんだろう。
そんなこと考えたって仕方ないのに。
『あ、このカバ』
「そう、ちょっとデカい版ね。可愛いと思うんだけどこのサイズ意外と売れないんだよなー」
雑貨のコーナーにはうちにいるカバのひと回り大きいサイズのカバが並んでいた。
「あ、そうだ。Aちゃんに座布団作ってもらってセットで売り出したら売れるかな」
いいこと思いついた、とばかりに増田さんは目をキラキラさせている。
『そんなんで売れるようになりますかね』
「うん。売れる気がする。
Aちゃん、作ってくれる？もちろん材料費と手間賃は払うし」
『作るのは全然構わないですけど、お金は要らないですよ？』
貰った端布で作るし、ヒマだし大した手間でもない。
「それはダメ。ちゃんと払いますー。
…まぁ気が向いたら、時間ある時にでいいから」
そう言って、増田さんはまたカウンターに戻って、レジを操作し始める。
「今日はヒマだし、もうお店閉めちゃうね。急いで帰る準備するからもうちょっと店の中見て待ってて」
『何か手伝うことありますか？』
「うーん。じゃあ、ドアの鍵掛けてくれる？俺らは裏口から出るから」
『わかりました』
言われた通り内側からドアの鍵をかけると、増田さんは有線を止めてレジ回りを残して照明を落とした。
薄暗く静まり返った店の空気に、変な緊張感が漂った。
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まり(プロフ) - まりんさん» 最後までお読み頂きありがとうございました。新作upした際にはまたお付き合いください(*ﾟ∀ﾟ*) (2019年6月22日 23時) (
レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
まりん(プロフ) - まりさん、可愛くって素敵なお話をありがとうございました。体調崩されていたのに早々にお話進めて下さって…本当にお疲れ様でした。またいつか素敵なお話に出会える時を楽しみにしています。 (2019年6月22日 23時) (レス) id: 1ea6e87bfb (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - まりんさん» 嬉しいコメントありがとうございます(*^^*)なるべく毎日更新目指して頑張ります！これからもお付き合い頂けたら嬉しいです( *^艸^) (2019年6月22日 20時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
まりん(プロフ) - 毎日更新ありがとうございます。楽しませてもらってます…今回の、可愛すぎて泣けちゃいました。楽しみだけど無理のないように更新されてくださいね。 (2019年6月22日 14時) (レス) id: 1ea6e87bfb (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - ウィローさん» コメントありがとうございます(^-^)毎日更新と言ってもちょっとずつなんで、大したことはないですよ。といいつつ、何日もサボってしまいました(^-^;これからもよろしくお願いします♪ (2019年6月7日 23時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり
| 作成日時：2019年5月19日 0時
