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「腹減ったー。もう近場でいい？」
『なんでもいいですよ？
すいません、お待たせしてしまって』
ノーメイク＆パジャマだったので、さっと済ませたつもりだったけどそれでもある程度準備に時間がかかってしまった。
「全然？むしろAちゃん急いでくれたでしょ」
自宅近くのカフェは、お昼のランチ目当てのOL達が帰った後で、半分くらい席が空いていた。
「俺、ハンバーグプレート」
『じゃあ、私はパンケーキで』
「お客様、今週は恋人の日キャンペーンでカップルのお客様にはドリンクをサービスしておりますが…」
『え、恋人っ？』
「わー、ほんとですか？じゃあ俺アイスコーヒーで。Aちゃん何にする？」
増田さんは恋人を否定せずに、ドリンクメニューを差し出してくる。
『…シトラスティーで』
「かしこまりました。お待ち下さい」
店員さんがいなくなると、
「ラッキーだったね。Aちゃんと一緒に来て正解」
って笑う。
私も深く考えないで、増田さんみたいにラッキーって思っとけばいいんだろうけど…やっぱり意識してしまう。
「昨日はごめんね。ご飯作って待っててくれたのに。連絡入れれば良かった」
今朝、私の部屋のドアの向こうでも増田さんはそう言ってた。
『全然、大丈夫です』
でも私は寝てるフリして返事しなかったから、
今初めて聞いた体で返事した。
ご飯を食べながら昨日のこと話すのかと思っていたけど、増田さんはそのことには触れなかった。
だけど、今の増田さんはすごくご機嫌に見えて、きっと円満解決したんだろうなってわかったからそのことは私からも聞かないでおいた。
会計を済ませると、定員さんが白い箱を一つ差し出した。
「恋人の日キャンペーンのプレゼントでフォトフレームです」
なんでフォトフレーム？って思ったら、
恋人の日にはフォトフレームを送り合う、みたいな説明書きがレジ前に貼られたキャンペーンのお知らせに書いてあった。
「ありがとうございまーす。ごちそうさまでした」
増田さんが受け取って店を出た。
不意に増田さんの手が私の右手に触れた。
『すいません』
近すぎてぶつかってしまったんだと思い、一歩離れようとしたら右手は増田さんに捕えられた。
「あの人、店の前でまだお見送りしてくれてるから。一応、恋人同士のフリしとかないと」
チラッと後ろを振り返ると、さっきの店員さんが会釈した。
『はい…』
頷くと、指が絡んで更にしっかりと握られた。
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まり(プロフ) - まりんさん» 最後までお読み頂きありがとうございました。新作upした際にはまたお付き合いください(*ﾟ∀ﾟ*) (2019年6月22日 23時) (
レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
まりん(プロフ) - まりさん、可愛くって素敵なお話をありがとうございました。体調崩されていたのに早々にお話進めて下さって…本当にお疲れ様でした。またいつか素敵なお話に出会える時を楽しみにしています。 (2019年6月22日 23時) (レス) id: 1ea6e87bfb (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - まりんさん» 嬉しいコメントありがとうございます(*^^*)なるべく毎日更新目指して頑張ります！これからもお付き合い頂けたら嬉しいです( *^艸^) (2019年6月22日 20時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
まりん(プロフ) - 毎日更新ありがとうございます。楽しませてもらってます…今回の、可愛すぎて泣けちゃいました。楽しみだけど無理のないように更新されてくださいね。 (2019年6月22日 14時) (レス) id: 1ea6e87bfb (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - ウィローさん» コメントありがとうございます(^-^)毎日更新と言ってもちょっとずつなんで、大したことはないですよ。といいつつ、何日もサボってしまいました(^-^;これからもよろしくお願いします♪ (2019年6月7日 23時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり
| 作成日時：2019年5月19日 0時
