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彼女が再び現れたのはその日の夕方だった。
店内でTシャツを畳み直していた増田さんが急に店を飛び出して、どうしたんだろうと目で追うと、店の前に彼女がいた。
そのまま2人で店内からは見えないどこかに行ってしまった。
きっと増田さんは、アクセサリーを店に置くことは出来ないとか、もしかしたらもうお店には来ないでとか、そんな話をしようとして店を出たと思うけど、増田さんが駆け寄って行った時、あの人は嬉しそうな顔をしていた気がして、それを思い出してなんとも居た堪れない気分になった。
それから30分後、ようやく戻ってきた増田さんは明らかに浮かない顔をしていた。
「ごめん、Aちゃん」
何となくこちらからも話しかけづらくて、お互い黙々と仕事をこなしていたけど、閉店時間が来た時、増田さんはすごく申し訳なさそうに声を掛けてきた。
「今日はレジ精算とか戸締りとか、ぜんぶお願いしてもいい？」
『はい、もちろん』
閉店後の作業は一通り分かっているし、問題ない。
「ごめん。
それと、今日は一人で帰ってくれる？
毎日一緒に帰るって言ったのは俺の方なのに、本当に申し訳ない…」
『全然大丈夫ですよ？』
ごめんねって何度も謝って、だけどあっという間に増田さんは裏口から先に一人で出て行ってしまった。
右手に持っていたのは、テーブルの上から撤去したアクセサリーが入った紙袋で、きっと今から会って返してくるんだろうとすぐに分かった。
夕方、随分長いことお話してたみたいだけど、その時に返してこの件は終了、とはならなかったのかな。
あれを渡したらすぐに帰るの？
夜ご飯いるよね？
色々考え込んで歩いた1人の帰り道のことはあまり覚えていない。
もしかして先に店を出た増田さんはもう帰ってたりして、なんていう期待は外れて、何か連絡が来てるかも、とスマホを見ても何も無かった。
今どこにいるのか何時に帰るのか、ただの同居人の増田さんにわざわざそんな連絡してもいいものかと悩んで結局出来なくて、とりあえず増田さんの分のご飯も用意したけど、私がお風呂に入った後も連絡は無くて、結局一人で先に食事を済ませた。
全く内容が頭に入ってこないけど、テレビを見たりスマホのニュースを眺めたりしてしばらく待っても増田さんは帰ってこない。
明日は定休日だし、帰ってくるまでここで待ってよう。
そう決めて、リビングのソファに居座った。
増田さんが帰ってきたのは次の日の朝だった。
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まり(プロフ) - まりんさん» 最後までお読み頂きありがとうございました。新作upした際にはまたお付き合いください(*ﾟ∀ﾟ*) (2019年6月22日 23時) (
レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
まりん(プロフ) - まりさん、可愛くって素敵なお話をありがとうございました。体調崩されていたのに早々にお話進めて下さって…本当にお疲れ様でした。またいつか素敵なお話に出会える時を楽しみにしています。 (2019年6月22日 23時) (レス) id: 1ea6e87bfb (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - まりんさん» 嬉しいコメントありがとうございます(*^^*)なるべく毎日更新目指して頑張ります！これからもお付き合い頂けたら嬉しいです( *^艸^) (2019年6月22日 20時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
まりん(プロフ) - 毎日更新ありがとうございます。楽しませてもらってます…今回の、可愛すぎて泣けちゃいました。楽しみだけど無理のないように更新されてくださいね。 (2019年6月22日 14時) (レス) id: 1ea6e87bfb (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - ウィローさん» コメントありがとうございます(^-^)毎日更新と言ってもちょっとずつなんで、大したことはないですよ。といいつつ、何日もサボってしまいました(^-^;これからもよろしくお願いします♪ (2019年6月7日 23時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり
| 作成日時：2019年5月19日 0時
