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「A、起きて」
優しく身体を揺すられて目を覚ます。
時計を見ると起きようと思っていた時間の5分後で、昨日寝る前にアラームをセットし忘れた事を思い出した。
シゲくんが起こしてくれなかったら遅刻だったかも。
「おはよ、A。
朝ごはん出来てるから、顔洗っといで」
起き上がった私をそっと抱き寄せて額にキスすると、シゲくんはお母さんみたいな事を言って、キッチンからおかずを運んでくる。
焼き魚の匂いがする。
え？アジの開き？
こんなのうちに無かったけど、いつの間にどこで手に入れたんだろう。
「早起きして朝市で買ってきたんだよ。
やっぱ海の近くはいいわ」
そう言ってシゲくんがテーブルに置いた味噌汁にもうちには無かったはずの大根が入っている。
『早起きって、シゲくん一体何時に起きたの？』
「4時とか」
『えっ。やっぱり狭くて眠れなかった？』
そういえば目覚めた時、私はベッドの真ん中にいた気がする。
シゲくんのこと蹴飛ばしたりしてないよね？
「いや？最初から朝市行くつもりで今日は4時にアラームセットしてたし。
Aは全然気付かず寝てたけどね」
うん、全然知らなかったよ。
というか、シゲくんはすでに私よりこの街をエンジョイしている。
『でもシゲくんが起こしてくれて助かったよ。アラームセットしてなかったから』
「そんなの、毎日でも起こしてやるし」
そんなこと言われたら、シゲくんとこれから毎日一緒に暮らすんだと錯覚してしまう。
「俺も引っ越してこようかな。わりとマジで」
『へ？』
左手に持っていたお茶碗を思わず落としそうになる。
「東京の大学入ったからそのまま住んでただけで、別に東京にずっといたいわけでもないし。作家なんて、東京に住んでない方がむしろ多いくらいだし。
ここ海近いし、人とかごった返してないし。
何より、Aがいるしね。
もちろん、このアパートじゃさすがに狭いからこの近くでどこか探すけど」
シゲくんはどうやらほんとにマジらしかった。
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まり(プロフ) - ぽ わ た す 。さん» コメントありがとうございます(*^^*)読者の方には主人公に自分を重ねて読んで頂けたら、と思って書いていたので嬉しいです(*^ω^*)これからも引き続きよろしくお願いします！ (2019年3月20日 0時) (
レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
ぽ わ た す 。(プロフ) - 初めまして！情景が本当に浮かんでウキウキしながら読んでました！主人公の自信の無い感じとか自分に重ねたり、としていましたが、本当にいい作品です！次作も読もうと思うので楽しみにして待ってます（≧∇≦） (2019年3月19日 23時) (レス) id: 1a6840d4ff (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - ゆっちゃんさん» コメントありがとうございます(*^^*)嬉しいです(>ω<〃)〜引き続きお付き合いよろしくお願いします！ (2019年3月19日 23時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん - シゲ担なんでこれ読むたびにキュンキュンしますww 他の３人のも読もうと思ってます！お疲れ様でした！頑張って下さい(о´∀`о) (2019年3月19日 23時) (レス) id: cfad8bd8ff (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 麗さん» コメントありがとうございます(*^^*)何回も読んで頂けてるということで、とっても嬉しいです(o´艸`)これからも引き続き宜しくお願いします。 (2019年3月2日 14時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり
| 作成日時：2019年2月14日 0時
