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『祐也くん、お帰り』




2か月程が経った。


仕事を終えて最近引っ越したマンションへ帰ると、タクシーを下りたと同時にAとエマが駆け寄ってきた。


「ただいま。散歩行ってたの?」

『うん。そこの公園まで』

「そっか」




エレベーターに乗り込んで扉が閉まると同時にエマを抱いたAを抱きしめる。


「Aー。エマー。会いたかったよ」

『5時間前まで一緒にいたし』

俺の腕の中でAがくすくす笑う。


「5時間も離れたら十分寂しいのよ、俺は」

抱きしめたまま額にそっとキスした。









以前より少し広い部屋に引っ越して、ついでにソファもテレビもテーブルも奮発して少し大きくていいものに買い換えたが、ベッドはこのまま使おうと2人の考えが一致した。



大人2人には明らかに狭いセミダブルのベッドで、今日もきゅうきゅうにくっついて寝る。


「俺らだけならいいけどさ、さすがに子供いたらこのベッドで川の字って訳には行かないね」

『そうだねー』


俺の腕の中にすっぽり収まったAの髪を撫でる。


「あ、なんなら子供作っちゃう?俺もう30過ぎたし早く子供ほしいのよ」

急な提案にAが驚いた顔で俺を見上げる。


「俺けっこうマジよ?俺とAの子供だったらさ、絶対可愛いし」

『…うん』


すっかり傷も無くなった頬を撫でてキスする。


「そしたらさ、子供が大きくなって自分の部屋で寝るようになったらまたセミダブルに戻ろうか」

『それは…随分先の話だね』

「そうだけどさ。ずーっと先も絶対Aと一緒にいるし」


もう一度、今度は長くて深いキスをする。



もう絶対に離さない。
一生隣にいてAを守るよ。






「A。明日も明後日も、ずーっとずーっと…大好きだよ」









end.

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まり(プロフ) - おおぞらさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)次回作も引き続きよろしくお願い致します。 (2018年12月15日 9時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
おおぞら(プロフ) - 連載お疲れ様です!とても面白くて毎回楽しみにしていました!次回作が楽しみです! (2018年12月15日 8時) (レス) id: 4a9296845e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まり | 作成日時:2018年11月11日 21時

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