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こんな時間まで起きてるのって久しぶりかも…。
元々3時4時まで起きてるのが当たり前だった俺が、最近はAと一緒にもっと早い時間に寝るようになっていた。
Aがいないベッドには行きたくなくて、ソファでぼーっと通販番組を眺める。
エマは俺の膝の上でとっくに眠ってた。
結局、寝室には行かずにソファで1時間ほどウトウトした程度で仕事に行く時間になってしまった。
レギュラー番組のスタジオ収録は問題なく乗り切ったつもりだったが、寝不足が顔に出ていたらしく働きすぎではないかと共演者に心配されてしまった。
テレビ局から真っ直ぐ帰宅してマンション前でタクシーを降りる。
見上げると、向かいのマンションの最上階は今日も間違いなく灯りが点いている。
もしかしたら今はA一人かもしれない。
やっぱりインターホン押してみようか…。
そう思う一方で、昨日それを止められたことを思い出す。
少し葛藤した末に、結局そのまま自宅に戻る。
そんなことが数日続いた。
仕事に至っては、どうやって乗り切ったのかあまり記憶がない。
今までずっと何よりも仕事が一番でやって来たのに、全くもって俺らしくないと自覚していた。
「手越くん。明後日の夜は家にいる?」
その電話が来たのはAがいなくなって一週間が経った時だった。
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まり(プロフ) - おおぞらさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)次回作も引き続きよろしくお願い致します。 (2018年12月15日 9時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
おおぞら(プロフ) - 連載お疲れ様です!とても面白くて毎回楽しみにしていました!次回作が楽しみです! (2018年12月15日 8時) (レス) id: 4a9296845e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まり | 作成日時:2018年11月11日 21時