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「なんで…」


状況が全くわからないまま、エマを受け取る。


「手越さんの彼女さんが、手越さんが帰るまで預かっててほしいと…」

そして、とても気まずそうに話を続ける。


「夕方、男性が訪ねてきたんです。
しばらくインターホン越しにお話されてて…
そのあと少しして彼女さんがワンちゃん連れて出ていらして…そのまま、ワンちゃんは私に預けてその男性と出て行かれて…
まだ戻っていらっしゃってません…」



一瞬、目の前が真っ白になって眩暈がした。


エマを抱いたまま外に飛び出して、そのまま向かいのマンションに向かう。



…そっか。
わかんねぇや。

このマンションにいることはわかるのに、どの部屋にいるのかはわからず、入り口で立ち尽くす。


そうだ、警察――。

早くAを助け出さないと。


幸い、目と鼻の先に交番がある。
電話するより直接行って話した方が早い。









「気持ちはわかりますけどね。ちょっと…」

すぐに交番にいた警官2人が一緒に来てくれたが、無理矢理連れていかれたわけではなさそうだから、と取り合ってはくれなかった。


「でも、Aは元々あいつから暴力受けてそれでうちに来て…」

「いやでも…自分から出ていったようだとコンシェルジュの方もおっしゃってますし…」

「それは、脅されて…」

「ですが、この状況では警察は動けないんです。また何かありましたらすぐに教えてください」


そう言って、警官は帰ってしまった。









気が付けばエマをずっと抱いたままで、エマは心配そうに俺を見上げていた。


「寒かったな。一旦帰ろうか」







そうだ。インターホンの履歴に何か残ってるんじゃ…

エレベーターの中で思いつき、部屋に戻り真っ先に確認したが、何故か履歴は不自然に全て消されていた。

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まり(プロフ) - おおぞらさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)次回作も引き続きよろしくお願い致します。 (2018年12月15日 9時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
おおぞら(プロフ) - 連載お疲れ様です!とても面白くて毎回楽しみにしていました!次回作が楽しみです! (2018年12月15日 8時) (レス) id: 4a9296845e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まり | 作成日時:2018年11月11日 21時

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