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「知らないかもしれないですけど、Aちゃんとは高校の時からの友達なんで。
しかもAちゃんが俺のとこに来たのは、あなたにひどいことされたのが原因ですよ?」
「何をいい加減なことを…たたじゃ済まさねぇぞ」
急に物凄い形相になり、こちらに一歩近付く。
なるほど。
気に入らないと、こうやってキレ出すんだ。
「言っときますけど、あなたが有ること無いこと言いふらしたって、うちの事務所はそんなの簡単に揉み消しますから。
そんなことより、そちらこそ大丈夫ですか?彼女に暴力振るったり脅してきたり。会社経営してらっしゃるんですよね?」
「……」
俺もついムキになってしまい、マズいと思ったが、彼はチッと舌打ちをして自分のマンションに戻って行った。
これで諦めてくれるとは思えないけど、とりあえず良かったかな。
職業柄、いくら相手が悪くてもなるべく我慢して面倒ごとには首を突っ込まないようにしている。
だけど、Aちゃんがあいつのとこから逃げてきて俺のとこにたどり着いたのって、運命みたいなのだったんじゃないのかなって思ったりもしてて、何より、俺はAちゃんのことが大好きだから守ってあげたいって思った。
「Aちゃん。部屋に戻ってなかったんだ」
Aちゃんはエレベーターの前で不安そうにこちらを見ていた。
「大丈夫。諦めて帰ったよ。しばらく徒歩で出かけるのはやめとこっか。車でドライブとか買い物とか、できるだけ毎日どっか連れてくし…」
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まり(プロフ) - おおぞらさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)次回作も引き続きよろしくお願い致します。 (2018年12月15日 9時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
おおぞら(プロフ) - 連載お疲れ様です!とても面白くて毎回楽しみにしていました!次回作が楽しみです! (2018年12月15日 8時) (レス) id: 4a9296845e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まり | 作成日時:2018年11月11日 21時