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叔父さんが店にやってきた。
もらい物らしいお菓子を母親に渡してる。
叔父さん、甘いもの全く食べないからなぁ…
「じゃあ、そろそろ行くわ」
店頭の鉢植えに水やりをしていると、叔父さんが店から出てきた。
『もう帰るの？』
「あれ置きに来ただけだし。
これから行くとこあるしな」
『そっか、じゃあね』
じゃあ、と歩きだそうとして叔父さんが振り返る。
「そういえば、大丈夫か？まっすー。
具合悪いんだって？」
『え？』
「なんだ、聞いてないの？まぁ、わざわざ言わないか。
知り合いのスタイリストが、昨日入ってた打ち合わせがまっすーの体調不良でキャンセルになった、みたいな事言ってたから」
体調うんぬんどころか、全く連絡取ってないんだもん。
そんなの知らないよ。
だけど、聞き流せるような内容じゃない。
知り合ってから、増田さんが具合悪そうなとこなんて見たことなかった。
それが、仕事をキャンセルするほどだなんて。
もう会わないつもりだったのに、一刻も早く増田さんの元に駆け付けたくなった。
少し迷って、エプロンのポケットからスマホを取り出す。
A体調悪いって聞いたよ。
大丈夫?
LINEのやり取りなんて、3週間ぶりだった。
すぐに既読がついて、数分待ったけど返事は無い。
『お母さん、今日はもう帰ってもいい？』
「何よ急に。今日はAが鍵閉めて帰るんだったじゃない」
『そうなんだけど…お願い、今日だけ』
こんなの一般企業じゃ絶対に許されないけど、今は相手が母親ということに最大限甘えさせてもらう。
「もう。仕方ないわね」
『ありがとう』
エプロンを外して、すぐに店を出た。
A今からそっち行くね。
何か消化に良さそうな食べ物買ってく
またしてもすぐに既読がついた。
返事来ないけど、いいよね。
別に来るなとは言われてないし。
あの日突然帰ってしまった増田さんの表情とか、その後の空白期間とか、その間に流した涙とか。
今の私には信じられないくらいどうでも良くなっていた。
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まり(プロフ) - なつさん» コメントありがとうございます！尊敬なんて、おそれ多いです^^;これからも毎日更新頑張ります☆ (2020年7月26日 2時) (
レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
なつ(プロフ) - 初めまして。いつもよませていただいてます。わたしも書き手ですが、まり様は内容が面白いだけでなく毎日更新もされていて尊敬するばかりです！これからも応援しています！ (2020年7月25日 2時) (レス) id: 0189702ceb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり
| 作成日時：2020年7月2日 2時
