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午後の加藤内科医院は、午前中とは全く違った。
うちの病院もお年寄りは大体朝イチでやって来るもんね。
以前終了間際に来た時に、患者ゼロだったのも納得。
ちなみに、さっきの話の真相は教えてもらえないまま。
教えてくれないなら気になる言い方しないで欲しかったな…
午後はだいぶ考え事する余裕があったから、ほとんどその事で頭がいっぱいだった。
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「ほんと助かった。
また何かあったら頼む」
出来れば頼まないで下さい。
午後の診察がすべて終わり、帰ろうとすると先生も靴を履き替え出した。
「送るよ」
『え？いいですよ。遠いし』
「どうせ通り道だし」
いいのかな…
と思いつつ、満員電車で帰るよりはいいかと、お言葉に甘えることにした。
『先生のお家もこっちの方なんですね。
てっきり加藤内科の2階か、近くに住んでいらっしゃるんだと思ってました』
「あっちに住んでるのはじいちゃんとばあちゃんだけだよ。
てか、今から病院行くんだよ、家じゃなく」
ん？
『何かお仕事あるんですか？お昼も行ってたみたいですけど…』
聞いてはみたものの、お昼休みに看護師さんが何か言ってたことと関係あるんだろうな…って確信してた。
「…入院してんだよ。知り合いが」
教えてもらえないものだとばかり思っていたから、急な告白に上手く返事が出来なかった。
『え…えーと。
どこがお悪いんですか？』
「両足骨折」
あー、怪我か。
「でもだいぶ回復してきてて、いずれリハビリ専門の病院に移る予定ではいるんだけど…」
そう言えば先月急に先生に呼び止められて預かった封筒は、リハビリの病院宛だったかも。
「でも、色々問題があってもう少し先になりそうなんだよね」
『そうなんですかぁー』
てっきりベッドに空きが無いとかそういう事なんだろうって思って、その日はそれ以上聞かなかった。
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おかしな事を言われたのは、次の週のこと。
「もしかして、あなたが加藤先生の婚約者？」
退院の手続きをしていた女の人が急に声を掛けてきた。
いつか、病棟で加藤先生に手術してほしいって言ってた人だ。
『いえいえ。全然違います』
周りのスタッフや患者さんが一斉にこっちを見てるから、慌てて否定する。
なんで急にそんな話が出てくるわけ？
「あら。違うの？
先生がこの病院の中に婚約者がいるって言うから、あなたなのかと思って」
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まり(プロフ) - ゆんさん» 最後までお読み頂きありがとうございました(*^^*)今後もお付き合い頂けたら嬉しいです！ (2020年5月25日 23時) (
レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - まりさんの書くお話が大好きで毎回とても楽しみにしています！今回もドキドキしたりちょっと胸がツンとしたり素敵な時間でした！ありがとうございます！ (2020年5月25日 12時) (レス) id: 32c7b28952 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 彩耶さん» いつもありがとうございます☆今作も最後までよろしくお願いします(*^^*) (2020年4月30日 23時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
彩耶(プロフ) - 新作おめでとう。最後まで楽しく読みます☆ (2020年4月29日 17時) (レス) id: 357029ce8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり
| 作成日時：2020年4月29日 2時
