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「転院、決まったんでしょ？」
「はい。来週、リハビリ専門の病院に…」
翌日は雲一つない晴天だった。
本当なら伊東と中庭散策でもしたかっただろうけど。
こっちもさっさと終わらせてAのとこに行きたいんだわ。
「てか、いつまで敬語？
別に普通に話したらいいじゃん」
「え…」
「いつから戻ってた？記憶」
菫の顔が青ざめた。
「別に責めてる訳じゃないよ。
記憶が戻ったのを黙ってたことも、伊東とのことも。
俺も知ってて黙ってたし、まあ、その…他に好きな子出来たし、こっちも」
「もしかして、あの事務の…」
「そう、だね」
「シゲアキが好きそうな感じだよね」
久しぶりに菫のこういう顔を見た。
シゲアキって呼ばれるのもなんだか懐かしい。
「悪かった。あまり傍にいてやれなくて」
もちろん毎日顔は出してたけど、俺より圧倒的に長時間関わりのある病棟の看護師に心を開くのは当然だと思ってるから、菫を責めるつもりは無い。
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「今までありがとう、シゲアキ。
彼女と仲良くね」
彼女じゃねーし、まだ。
そっちこそ…
まあ転院しても伊東はちゃんと毎日逢いに行くだろう。
予想通り、菫が記憶を取り戻したきっかけは前にAに託したDVDだったらしい。
だけどその時には既に伊東を好きになっていて、思い出したことを隠していた、と。
初めは余計なことをしてしまったかと思ったけど、結果的にはこれで良かった。
お互い納得で円満に別れる事が出来た。
1つ気掛かりなのは、菫の母親が真実を知ったらショックでぶっ倒れるんじゃないかってこと。
これについては、菫が自分で上手く話しとくから気にするなと言ってくれたので任せることにした。
幸いと言うべきか、菫が退院する日は加藤内科勤務でこっちにはいないから、もう会うことは無いかもしれない。
さて、行きますか。
昨日はさっさとアパートの前で降ろして帰ってしまったから、拗ねてるだろうか。
いや、拗ねてたってこれからはずっと傍にいるつもりだけど。
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まり(プロフ) - ゆんさん» 最後までお読み頂きありがとうございました(*^^*)今後もお付き合い頂けたら嬉しいです！ (2020年5月25日 23時) (
レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - まりさんの書くお話が大好きで毎回とても楽しみにしています！今回もドキドキしたりちょっと胸がツンとしたり素敵な時間でした！ありがとうございます！ (2020年5月25日 12時) (レス) id: 32c7b28952 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 彩耶さん» いつもありがとうございます☆今作も最後までよろしくお願いします(*^^*) (2020年4月30日 23時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
彩耶(プロフ) - 新作おめでとう。最後まで楽しく読みます☆ (2020年4月29日 17時) (レス) id: 357029ce8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり
| 作成日時：2020年4月29日 2時
