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「そろそろ10分。ですかね…」
先生はおもむろに立ち上がる。
「そうだ。
これ、良かったらやってみて下さい」
手渡されたのは、問題が書かれたプリントだった。
うわ。
しかも全教科あるし…
改めて、目の前の人が教師だったと思い知らされる。
「お話出来てよかったです。
何かあったらメールでもしてきてください」
急にあっさりと部屋を出て階段を降りてってしまうからなんだか寂しい。
「先生、ありがとうございました」
母の声を聞いて、部屋のドアを閉めた。
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それから毎日、先生からメールが届くようになった。
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教頭先生がぎっくり腰になったんです。
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校内に鳥が迷い込んでしまいました。
────────────
こないだのプリント、終わりましたか？
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もうすぐ小テストです。
範囲は117ページから120ページまで。
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毎日一言ずつ、どうでもいいことから急に教師っぽいことまで…
今までほぼ使われていなかったSMSの画面が先生からのメールでいっぱいになった。
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「どうですか？
保健室登校なんかでも、全然大丈夫なんですよ？」
再び家に来た時、先生はそう言った。
そりゃそうだよね。
こないだは無理に来なくていいって言ってたけど、だからってただ世間話する為に来てるわけがない。
「保健室も行きづらいなら、社会科準備室にいたっていい。
あそこなら誰も来ないし、お菓子もありますよ？」
『…行こうかな』
決してお菓子に釣られた訳では無い。
いや、お菓子に釣られてるくらいの方が良かったのかもしれない。
先生に毎日会える。
先生にだけ会ってればいいんだ。
社会科準備室への登校は私の先生への恋心を急加速させた。
いつの間に毎日先生からのメールを楽しみに待つようになったんだろう。
今までそんなこと思わなかったのに、目の前にいる先生が魅力的に見えてしまう。
「わかりました。学校には話しておきますね。
社会科準備室は鍵を開けていつでも出入り出来るようにしておきますから。
各教科の課題は机の上に用意しておきます」
先生は優しく微笑んだ。
次の日。
既に授業が始まっている時間にひっそりと登校した私は、そのまま社会科準備室へと直行した。
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まり(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます(*^^*)おかしな終わり方しちゃってすいません(^^;他の作品も読んで貰えたら嬉しいです。 (2020年4月27日 2時) (
レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 初めて作品読ませてもらいました！続き気になりすぎてコメントしちゃいました！機会があれば二人の今後見たいです！他の作品も読ませてもらいます。これからも頑張ってくださいね！応援してます！ (2020年4月25日 0時) (レス) id: a45e33d20f (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 彩耶さん» いつもありがとうございます。おかしな終わり方してしまってすいません(`-д-；)次作もぜひよろしくお願いします！ (2020年3月27日 23時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
彩耶(プロフ) - 完結おめでとうございます。今作も楽しかったです！続きも気になりますね…次作も楽しみにしています (2020年3月25日 10時) (レス) id: 357029ce8a (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 彩芽さん» ありがとうございます。全部読んでくださってるなんて、嬉しいです(*^^*)これからも更新頑張ります！ (2020年3月17日 2時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり
| 作成日時：2020年3月12日 3時
