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「開けるわよ？」
まだ返事もしないうちに、母が鍵の無い部屋のドアを勝手に開けた。
『ちょっと…』
スーツ姿の先生と目が合う。
「元気そうですね」
優しく微笑む先生を見て、何故かほっとした。
「入ってもいいですか？」
え…
ちょっと待って。
それは嫌かも…
「10分だけでいいので…」
思わず、見られたらマズいものがないか部屋の中を見回す。
まぁいいか。
少しの間だけ…
『…どうぞ』
ベッドに座ると、先生はテーブルを挟んで向かい側に腰を下ろした。
「体調はどうですか？」
『まあ…』
「思ってたより元気そうで安心しました」
自分の部屋に先生がいるなんて、違和感しかない。
きっと今までで一番、この部屋に居心地の悪さを感じている。
『先生…ユキちゃんは、学校行ってるんですか？』
「今日は登校ましたよ」
そっか。
ユキちゃん、学校行ったんだ。
それは私が登校してないから？
『先生は、私が学校行かない理由知ってるんですか？』
「まぁ、なんとなく…」
知ってるんだ。
先生が知ってるってことは、もう学校中の噂にでもなってるんだろうか。
『先生…
それ、違うんです。誤解なんです』
先生に対して身の潔白を訴えたって仕方ないのはわかってたけど、言わずにはいられなかった。
違うよ、私何もしてないよ。
誰にも言ってなかった。
疑われたまま逃げ出して、クラスメイト達はますます私を疑っているかもしれない。
「あ、そうなんですね」
え。何、その反応。
『先生も疑ってたやつじゃないですか』
思わず睨みつけてしまった。
「いや、そういう訳じゃ…
でもまあ、それなら尚更。Aさんが一人で苦しむことは無いですよね…」
『だからって、明日からしれっと登校なんて無理です』
「無理に登校することはないですよ。
嫌なら行かなくていい」
先生の返事は意外なものだった。
『行かなくていいとか、先生が言っちゃってもいいんですか？』
「まぁ今時はそんなもんですよ。
別に出てこいと言いに来た訳ではないですし。
ただ、いつも元気なAさんが何日も教室にいないのは寂しくて。
だから顔を見にきました」
先生、何言ってんの？
と思いつつ、心臓がとくんと跳ねるのを感じていた。
「もちろんそれだけじゃないですよ？
何か力になれればって思ってます」
それは教師としての建前なんだろうか。
それとも、ほんとのほんとにいい人なの？
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まり(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます(*^^*)おかしな終わり方しちゃってすいません(^^;他の作品も読んで貰えたら嬉しいです。 (2020年4月27日 2時) (
レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 初めて作品読ませてもらいました！続き気になりすぎてコメントしちゃいました！機会があれば二人の今後見たいです！他の作品も読ませてもらいます。これからも頑張ってくださいね！応援してます！ (2020年4月25日 0時) (レス) id: a45e33d20f (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 彩耶さん» いつもありがとうございます。おかしな終わり方してしまってすいません(`-д-；)次作もぜひよろしくお願いします！ (2020年3月27日 23時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
彩耶(プロフ) - 完結おめでとうございます。今作も楽しかったです！続きも気になりますね…次作も楽しみにしています (2020年3月25日 10時) (レス) id: 357029ce8a (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 彩芽さん» ありがとうございます。全部読んでくださってるなんて、嬉しいです(*^^*)これからも更新頑張ります！ (2020年3月17日 2時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり
| 作成日時：2020年3月12日 3時
