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大通りを逸れたバスは、狭い道を走る。
信号でも停留所でもない所で急にスピードが落ちた。
右前方にヘッドライトの灯りが見えて、対向車が来たんだとわかる。
わー。
乗用車でもすれ違うにはちょっと狭いのに、そっちもバスか。
と言っても向こうはマイクロバスだけど。
窓の外を眺めながら対向車が通り過ぎるのを待った。
え…
一瞬見えたマイクロバスの運転手が貴久に見えた。
慌てて振り返っても見えるわけもなく、スイミングスクールの黄色い送迎バスはカーブを曲がってすぐに見えなくなり、私が乗ってるバスも普通に走り出した。
無我夢中で｢とまります｣のボタンを押して、次の停留所でバスを降りて自宅とは逆方向に歩き出した。
確か、通り道にスイミングスクールがあったはず。
私、何してるんだろう…
貴久は北海道の服屋さんで働いてるはず…
だけど、少しでも可能性があるなら、行かなきゃ。
私、やっぱり貴久が好きで、会いたくて仕方ない。
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歩いてみると思ってたより距離があったらしく、スイミングスクールには中々辿り着かなかった。
しかも、こんなに歩く想定はしてなかったからややヒールの高いパンプスを履いてきてしまったし、長時間ほぼ立ちっぱなしで働いた後だから、足が痛くて余計に時間がかかった。
結局30分以上歩き続けて、ようやく目的地にたどり着くと、さっきのバスと同じ黄色の建物は明かりが消えて真っ暗だった。
次のバスで帰れるかな。
もう、タクシーでもいいか。
着いた途端にふと我に返って、貴久がこんなとこにいる訳ないじゃんって1人で苦笑いして、ここから帰る手段を考え始めた。
とりあえずバス停を探そうと歩き出すと、目の前の駐車場には送迎バスが並んでいた。
街灯にうっすら照らされたバスのフロントガラスが目に入って思わず立ち止まった。
車内ミラーからぶら下がっていたのは、見覚えのあるクマのマスコットだった。
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まり(プロフ) - 美雨さん» ありがとうございます(*^^*)次作以降もよろしくお願いします☆ (2019年9月20日 0時) (
レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 亜紀さん» ありがとうございます(*^^*)またお付き合い頂けたら嬉しいです☆ (2019年9月20日 0時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
美雨(プロフ) - 完結おめでとうございます。次作も楽しみにしてます！ (2019年9月19日 0時) (レス) id: 97a72a3edf (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！！また読みたいです (2019年9月19日 0時) (レス) id: e90def3f5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり
| 作成日時：2019年9月9日 0時
