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しばらく葛藤した後、LINEのアイコンをタップした。
貴久…どこ？
トークのページを下までスクロールしても貴久の名前とアイコンが見つからない。
何度も画面を上下させてようやく下の方に見つけたのは、真っ黒なアイコンと｢メンバーがいません｣の文字。
名前もアイコンも表示されないけど、トークの履歴でこれが貴久のものだとすぐに分かった。
携帯変えた？
LINEを閉じて、アドレス帳から貴久の電話番号にかけてみたけど、使われていない番号だった。
あんなこと言って、結局そのまま連絡取れなくなっちゃうんだ。
小さい頃からずっと一緒にいたのに、なんでこんなにすれ違うかな。
何も言わなくても通じあってるから分かる、とか言うのは私たちの間には存在しなそう。
なんだかんだ私のことなんてどうでも良くなった？
もっと好きな人が見つかった？
私は日増しに貴久が恋しくなる。
慶ちゃんとは1か月くらい前に別れたんだよ。
こんな時、少し前の私だったらすぐに慶ちゃんに連絡して泣きついてただろう。
慶ちゃんは今でも、連絡したらきっとすぐに飛んできてくれる。
別れる時、これからは友達として相談に乗るって言ってくれたし。
だけど、相談とか愚痴とかで慶ちゃんに連絡するのはもうやめようって決めていた。
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連絡取れないんだから仕方ない。
やっぱり私たちは結ばれない運命だったんだ。
そう言い聞かせて、残りの大学生活は授業とバイトに明け暮れた。
慶ちゃんはスカウトされてモデルの仕事を始めたと風の噂で聞いていた。
無事に大学を4年で卒業した私は、実家を離れて地方の老舗デパートに就職した。
服飾雑貨コーナーに配属されたけど、お中元の季節になるとそちらに駆り出された。
私が帰る頃には帰宅ラッシュの時間はとっくに過ぎて、バスは1時間に1本だけ。
生まれてから大学までずっと東京にいたからあまり考えなかったけど、地方は車が無いと何かと不便だ。
通勤はもちろん、大型スーパーやホームセンターもすごく遠くて、買い物も少ない本数のバスでなんとかこなしていた。
30分以上待ってようやく乗ったバスは余裕で座る事が出来た。
免許取らなきゃな…
窓に頭を預けてもたれかかる。
周りは真っ暗で、街灯と民家の灯りがたまにあるくらいだった。
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まり(プロフ) - 美雨さん» ありがとうございます(*^^*)次作以降もよろしくお願いします☆ (2019年9月20日 0時) (
レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - 亜紀さん» ありがとうございます(*^^*)またお付き合い頂けたら嬉しいです☆ (2019年9月20日 0時) (レス) id: fa3c703b69 (このIDを非表示/違反報告)
美雨(プロフ) - 完結おめでとうございます。次作も楽しみにしてます！ (2019年9月19日 0時) (レス) id: 97a72a3edf (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！！また読みたいです (2019年9月19日 0時) (レス) id: e90def3f5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり
| 作成日時：2019年9月9日 0時
