80:絶対零度 ページ34
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話を聞けば甘露寺のことをあばずれ、と言われたらしい。まァ小学生のガキの戯言だがなァ...
｢憎珀天、つったか？｣
｢何ぞ？儂に命令して良いのはこの世で御二方のみぞ｣
小学生とは思えない言葉遣い、貫禄。一目であの男の配下だと分かった。だが"今"はただの人間の子供
武力行使をする訳にもいかないし、不死川は女と子供に手を上げる屑には絶対なりたくない為、隠しきれない青筋をそのままにして、憎珀天と同じ目線になるまでしゃがむ。
｢いいかァ、女にあばずれなんて言うな。コイツにゃ言わねェだろ？甘露寺とどんな関係か知らねェが、女に対して言うモンじゃねえ｣
一応言い聞かせてみたがこの子供の顔つきは変わらない。まァ逃げ出さなかっただけマシだな
｢A、こやつら殺っても良いか？不愉快極まれり。憎たらしい｣
『まぁまぁ。もうすぐおにー様来るからさ、一緒にさねみんのお金でかき氷屋でも食べよ』
｢おい待て。テメェの兄貴も来てんのか？｣
『あたまえ〜』
待て待て待て。ふざけんなしかも今コイツこっちに向かってるっつったか？
｢伊黒ォ...刀持ってこい｣
｢ああ、宇髄達も呼んでくる｣
『戦争でもする気か君たちは』
戦争じゃあ足りねぇよ馬鹿野郎
｢ねぇ、Aの先生。僕お腹空いた｣
｢そうかィじゃあここは戦場になるから早く帰れェ｣
｢A、兄者達も呼ぶか？喜んで参加するぞ｣
『うん、戦争する方向で言わないで』
子供二人をなだめるAの手に光る指輪を不死川は見逃さなかった。冷静になった伊黒もピタりと足を止めて凝視している。
｢鬼舞辻...その指輪｣
『ん？あ、これはねぇーーー……』
｢───其方がその気ならば、こちらも容赦しないぞ｣
｢！！......テメェ...｣
『おにー様！』
｢すまないA。遅くなった...それに、懐かしいのを連れてるな｣
颯爽と現れた元怨敵に、自然と左の腰へ腕が伸びるが空を切る。伊黒もだ。
ヒトがごった返す祭りで、この場所だけ温度が下がる。不穏な空気が漂う中、彼女はいつもマイペースだ。
『ねぇおにー様。私、かき氷食べたいわ』
｢......は？｣
｢分かった。向こうにいくつか種類のある店があったからそこへ行こう。累と憎珀天も来い｣
『さねみんばいば〜い。伊黒くん、デートほっぽり出すとかアウトじゃない？』
それだけ言い残して、アイツは兄と元配下二人を連れて人混みの中に消えた。
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しゃんぷー猫猫(プロフ) - ここさん» コメントありがとうございます。長い間手をつけれない状態が続きましたがゆっくり更新していきたいと思っています。今年中には必ず更新するので、それまで待っていただけたら嬉しいです。 (2020年11月27日 19時) (
レス) id: 132edadeec (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - はじめまして、鬼舞辻ちゃんのお話最初から全部見させて頂きました。とても面白かったです！此方の作品の更新はもうしないのでしょうか…？とても素敵な作品なのでもしよろしければ更新お願い致します！ (2020年11月3日 23時) (レス) id: 866cd439ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まり。 | 作成日時：2020年7月24日 1時
