通話【宮侑】 ページ5
今はまだ昼の1時だと言うのに外は暗く風がビュービューと吹き荒れている。
台風上陸のせいで警報が発令、学校も休み、もちろん部活も休みでバレーもできない。
直上トスを繰り返しやるものの他の練習がしたいとも思ってしまう。
しばらくぼーっとしているとピシャリと大きな雷が落ちた。
「めっちゃでかい雷落ちたなあ」
「せやな、」
雷が落ちた10秒後、滅多にならない携帯が振動した。
画面を見るとAちゃんの文字、彼女からだった。
「誰やったん？」
「Aちゃん」
「ふ〜ん」
サムはそう言って部屋を出ていく。こういう気遣いができるのはええ所や思うけど、
ずっと鳴り続ける携帯、すぐに出ては気持ち悪いだろうとちょっと放置してみたけど、相手からしたら一刻も早く出て欲しいような感じがした。
「もしもし、どしたん？」
「あ、侑くん…ごめんいきなり。今大丈夫？」
「ええよ、めっちゃ暇やし」
「よかったあ、ありがとう。
は、恥ずかしい話やねんけどな…私雷怖いねん」
察した。
大方さっきなった雷が怖くて電話を掛けてきたということだろう。
心の中が愛おしさでいっっっぱいになる。こんなにも彼女にベタ惚れだったとは。
「さっきのめっちゃでかかったなあ」
「せやろ？ほんで私めっちゃ怖なって、思わずかけてもうてん」
「Aちゃんかわいいな、ええよ、このまま繋いどこ」
そう声をかけると彼女は画面越しにもわかるようにほっと息をついて話し始めた。
雷が怖いとさっきまで怯えていたのに、話が進んでくるとそんな様子は微塵もなく楽しそうに話している。
雷が鳴った時は「ひいいっ」ってビビりよるけど…。
彼女は「少し雷怖くなくなった」と言った。
「私、思ったより侑くんのこと好きやわ」
「俺はAちゃんがめっちゃ俺のこと好きなんわかってたけどな」
「侑くんも私のことめっちゃ好きやろ？
なあ、これから怖いときとか不安なときは電話かけてもいい？暇があるときに出てくれたらいいねんけど…。」
「おん、いつでもかけてきてええで」
「ほんま！？ありがとう、嬉しいわ」
画面越しで相手の顔は一切見えないけれど、その嬉しそうな声色からニヤケ面は簡単に想像できた。
そう言ってるけど俺もだいぶニヤケていたようで、電話を切った後に「うわ、なんやツム、めっちゃにやにやしとるやんきっしょ」とサムに言われたのは俺ら双子だけの秘密
続く
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抹茶(プロフ) - は、はじめまして！コメント失礼します！え、えっと、大耳.銀島.赤木の3名のお話を多めに入れて頂けたらなと思っています！できる範囲で大丈夫です！よろしくお願いしますm(*_ _)m (2020年5月4日 9時) (
レス) id: 06c6f8d806 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：328 | 作成日時：2019年9月25日 22時
