85時間目 ページ38
〜日倉side〜
今目の前にある光景にドン引きしている。
実際にこんなことする人いるんだ。
沖｢二人のこと助けないと!｣
彩｢だね!｣
朋｢うん｣
二人と顔を見合せ、走り出した。
距離的には50mもなかったので、すぐ茜ちゃんと美帆ちゃんのところまで辿り着く。
朋｢すみません、今から私たち用事あるんで｣
二人を庇うようにして立ち、目の前の男性二人を睨みつける。
彩｢それじゃっ行こっ!｣
沖｢行こ行こ!｣
大｢わっ｣
夏｢う、うん｣
彩とかのんちゃんが茜ちゃんと美帆ちゃんの手を引き、その場を離れた。私もそれに続き、歩き出そうとする。
｢はっ?ちょっと待てよ!｣
｢なんだよ、お前ら!｣
朋｢今から楽しいショッピングするんで、お呼びじゃないでーす｣
手をしっしと払い、今度こそ歩き出した。多分、ナンパ男たちは顔赤くしてるんじゃないかな。知らないけど。
少し離れたところまで行き、一旦止まった。
彩｢き……緊張したー!｣
沖｢特に何もしてこなくて良かったね｣
朋｢そうだね。っと二人は大丈夫そう?｣
夏｢全然大丈夫だよ。助けてくれてありがとう｣
大｢ありがとう!でも驚いたよ、ナンパされるなんて!｣
まぁ、確かに私もナンパする人いるんだーって思ったよね。
彩｢ホントそれ!リアルナンパ初めて見た!｣
沖｢あはは、驚きだよね｣
彩もかのんちゃんも苦笑いだ。
朋｢なにはともあれ、二人が無事でよかったよ。あ、それと遅れちゃってごめんね｣
彩｢マジでごめん!私があずきバタートーストの誘惑に負けたから……!｣
朋｢また言ってる……｣
いや、事実なんだけどね。それだけ聞くとかなりふざけているように感じるんだけど。
大｢あはは、彩ちゃんらしいね｣
夏｢大丈夫だよ｣
彩｢美帆ちゃん……茜ちゃん……好きっ!｣
｢｢わっ｣｣
彩がまた抱きついた。しかもかなり勢いよく。二人はギリギリ持ちこたえたみたいで、転ばなかったけど、危ないよ。
朋｢彩、危ないからせめて丁寧に抱きつこう｣
彩｢はーい｣
沖｢あ、写真撮る?｣
彩｢撮る撮る!｣
さっきみたいにピースをして、美帆ちゃん、茜ちゃん、彩の写真を撮っていた。
大｢よぉし、皆集まったし早速行こう!｣
彩｢おー!｣
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作者名：宵星 | 作成日時：2020年5月13日 15時
