【暗殺教室】君との高校生活２【渚】 (ページ36)

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83時間目ページ36

〜塙side〜
塙｢かんぱーい!｣
互いに持っているジョッキを軽くぶつけ、そう言った。
目の前には少し眉を下げて笑う同僚の姿が。
益｢飲み過ぎないでよ。酔った後、大変なんだから｣
塙｢大丈夫ですぅ。自分のお酒の強さくらい知ってますー｣
益｢既に酔ってない?｣
不審そうな顔で問いかけてくるが、この際無視だ無視。
今日、一学期の終業式が終わり明日から学校は夏休みが始まる!……が教員に休みは無いので、明日も通常通りある。一応当番や部活の顧問の先生が行けばいいだけなのだが、ほとんどの先生が学校にいると思う。
そんな一般的には連休前くらいの楽しさに溢れる金曜日(別名花の金曜日とも言う)になぜ、同僚と一緒に居酒屋で飲んでいるかと言うと、
塙｢予定が無い……!｣
夏休みの間、お盆休みを除いた休日に予定が全くと言っていいほど、無い!
益｢他の友達とかは?｣
塙｢それがさぁ、皆、彼氏や夫との予定があるらしい｣
え!?いつの間に!?って思ったよね。
塙｢皆いつそんな時間があったんだよ……｣
益｢あー……｣
益子君が言葉を濁すので、まさかという考えが頭をよぎった。
塙｢……もしかして知ってた?｣
益｢……うん｣
苦笑いをしながら、頷いた。
益｢た、多分伝え忘れてただけだと思うよ｣
塙｢……こうなったら私もいい人を見つけるしかない!と言いたいんだけどねー｣
ビールをグッと飲む。
あ、なくなった。おかわりとか、ついでになんかおつまみ頼もう。
塙｢おじさーん、ビールくださーい!あと、イカ焼きと唐揚げも｣
益｢あ、僕はサーモンのユッケ一つ｣
｢ビールとイカ焼きに唐揚げ、ユッケ一つずつね!おっけ!｣
店の中は金曜日の夜なので、会社終わりの会社員や家族連れで賑わっている。雰囲気は普通の居酒屋より少し、柔らかく家族や女性一人だけでも入りやすい。
メニューもお酒の種類が豊富で、定番のおつまみからあん肝などの珍味なんかもある。あん肝とポン酢の組合わせ、さっぱりしてて美味しいよね。他にも揚げ物や刺し身の種類が多く、ファミリー層に人気だ。
塙｢あ、私もユッケ食べたい｣
益｢僕もイカ焼き食べたいからシェアしようよ｣
塙｢わぁ、ありがと!｣
食べ物ひとつで人の機嫌って良くなるよね。私はそう思う。単純だって?まぁ、いいじゃない。
益｢まぁ、話くらいは聞くから間違っても暴走はしないでね｣
塙｢さっすがー!持つべきものは優男の同期だね｣
益子君は曖昧に笑っていた。
｢ほい、お待ち!｣
わっ食べよ食べよ!