嘘と距離のメモリート

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侑李side








「伊野ちゃん、話って？」









伊野ちゃんが珍しく僕を呼んだ。いつもは大貴に飛びついていくのに。









「知念に癒して貰おうと思って」









「癒す？何かあったの？」









僕がそう聞くと伊野ちゃんは首のストレッチをしながら言った。









「最近イライラするのー。誰かさんのせいで」









伊野ちゃんがそう言うと同時に大貴を見た気がした……伊野ちゃんは話を続けた。









「名前は言わないけど、そいつ腹立つんだよねー。うざいって言うかうるさいって言うか」









「伊野ちゃんもそういう人いるんだね……」









僕がそう呟くと伊野ちゃんは僕の頬を引っ張ったりした。いつもはこんな事大貴にしかしないのに。









ーこのときちゃんと二人の事見てれば良かったー

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