６話「犬の芸」 ページ7
黄瀬「レイっちー！！！」
キャンキャン吠えてうるさい…←
レイ「待て」
そう言うとピタッと喋ることと、私に抱きつこうとするのをやめ、その場に止まる黄瀬。
全員「「…」」
レイ「…お手」
左手をを差し出すと左手を私の手に重ねる…そうまさしく犬がやるお手＿
全員「「……」」
あるものは冷たい目で、あるものは興味深そうに黄瀬のことを見る。
黄瀬「あー！またやっちゃったス！」
そう、彼は私に飼い主が犬によく言う芸を言えば彼はそれをやってしまうのだ。
青峰「お前…犬だったのか！？←」
黄瀬「違うっスよ！！なんかレイっちに待て、とかお手、って言われたら体が勝手に…」
赤司「ふむ…」
なんか悪い顔をしている赤司。
緑間「犬の本能が目覚めてしまったのだな」
黄瀬「だから違うっスよ！！」
いや、緑間が言うことが正しい。仕方ない、もう一つの芸をお見せするとしますか…←
レイ「お周り」
そう言うと黄瀬はくるりと周り決めポーズをする。そしてまたハッとなって頭をかかえこむ。
黒子「黄瀬くん…犬だったんですね…」
さつき「ちなみに犬種は？」
みんなが私の方を向く。
レイ「…ゴールデンレトリーバー」
彼は黄色サラサラの毛。お利口で揶揄った時の反応が面白いし…なにより感情が顔にでやすいタイプだ。
赤司「イギリス原産で体高55センチメートル程度。ウエーブのある黄金色の毛におおわれる。猟犬・盲導犬に用いられる犬だね」
黄瀬「ゴールデンレトリーバー…」
さらに落ち込んだ黄瀬。
さつき「ご、ゴールデンレトリーバー可愛いし、きーちゃんにピッタリだよ！！」
青峰「そうそう似合ってんぞ」
黄瀬「可愛い…似合ってる……」
黒子「桃井さん、青峰くん。逆効果です」
さつき「あれぇ…？」
青峰「…？」
さすがにこのままでは不貞腐れてしまうので彼の
黄色のサラサラした髪の毛をくしゃっと撫でる。
レイ「部活頑張ってね。じゃ」
撫でられたことが嬉しいのかバッと立ち上がって練習を始める黄瀬を見てから私は帰っていった。
…あれ？私なんで呼ばれたんだろ。
赤司「…」
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作者名：ひとかけら | 作成日時：2023年7月16日 12時
