４話「誘拐！？」 ページ5
仲間内でのトラブルや方向性の違い。
隣にいる紫原にも同じような結果がでている。
黄瀬にも…。
仲間内でのトラブル。
それはたぶん実力差だろう。そして方向性とは“勝つことが全て”この学校の暗黙の了解について…だと思う。
正直、私に出来ることはない。
黄瀬「…ぃっち！レイっち！」
レイ「何」
呼ばれていたことに気づかなかった。
黄瀬「何回も呼んだんっスけど！…なんか悩みごとっスか？」
レイ「ううん。何もないよ」
心配そうな顔をして、そうっスか？と、そのあとは何も聞かずにいてくれた。
レイ(君たちについて、なんて言えるわけないでしょ…はぁ、本当。この変な能力みたいなの要らないんだけど…)
黄瀬「あ！そう言えば今日体育館に…」
黄瀬は何か言いかけていたようだがチャイムによってかき消されてしまった。
それからも、黒子達について考えるようになって気づけば帰る時間になっていた。相変わらず黄瀬は女子に追いかけられている。何か言いかけていた言葉は明日聞こう。
レイ(帰ろ…)
紫原「あ、レイちん待って」
立ち上がって鞄を持ったとき、隣から声をかけられた。
紫原「赤ちんが呼んでるから着いてきて」
レイ「え、え…？」
拒否権はなしなのか腕を掴まれて歩き出しいく
レイ「ちょっと、赤ちんって誰…？せめてどこに行くか教えて…」
赤ちんが誰なのか、どこに連れて行かれるのか分からないまま紫原についてゆく。
紫原「ついてたら分かるよー」
教えないつもりなのか彼は答えてくれない。
紫原「つれてきたよー」
⁇「あぁ、ありがとう」
連れてこられたのは体育館。バスケ部が使う場所だ。彼が赤ちん…？という人なのだろうか。
髪が赤い。他にも緑、青…このカラフルな髪。
先日、バスケコートで見たことがある。
彼らがキセキの世代…。
だからあんなに上手だったのかと納得した。
というか紫原も黄瀬もいたのに何故私は気づかなかったのだ…
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作者名：ひとかけら | 作成日時：2023年7月16日 12時
