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ストーカー ページ44

その日は4月下旬だと思えないほど寒くて、

空も曇り空だった。


「……痛いなぁ。」


頭痛が酷くて、いつもより体調が悪く、

今日はよく看護師さんが見に来てくれる。

時刻は14時過ぎ。

暇やな〜、

何か本を読む気分ではないし、

詩を書いたりとかそういう気分でもなかった。


「お昼寝かな」


入院し始めてからもう日課となってしまった昼寝。

ふーーっと息を吐いて、

顔まで布団をかけると、

すぐに眠りについてしまった。



「んん……」


どれくらい寝てただろ。

体感的には1時間くらい?

目を開け、体を起こそうとした瞬間。


?「おはよう。Aちゃん」


「!?!?」


背後を振り返ると、

ベッドの隣に突っ立っている男の人。

え、待って。

……誰?

恐怖というものが私を襲った。


「…誰、ですか?」


?「ずっとね、Aちゃんのことが大好きだったんだ。ここに来るのも特定するのも大変だったよ」


…ほんまに怖いねんけど。

え、え……どうしよう。

体が動かなくて、声も出なくて、

ただその人を見つめるしかできなかった。


?「…怖い?僕が怖いかな??」


そう言いながら近づく男。


「っ!?……こ、ないで…」


震えた声で絞り出した言葉。


?「え?せっかく会いに来たのにそんなこと言うの?なんでなんで。酷いじゃないか…」


そう言って男は私の手首を強く掴んだ。

その瞬間体が強張り、ただ恐怖だった。


「ひっ……いっやぁ…、!?」


"いやだ、助けて!"

と声を振り絞って言おうとした瞬間、

口を手で塞がれ、

男はベッドに乗り私の上に乗った。


「ん……んんん…っ」


?「怖いかな?大丈夫だよ。僕は君のファンで、君を傷つけない。君だけが好きで、君だけを死ぬまで愛すよ……A…はぁ、A」


気持ち悪い。気持ち悪い!気持ち悪い!!!!

足をばたつかせて、

左手は足で固定されて動けなかったから、

右手で私の口を押さえる腕を掴むと、


?「苦しいかな?それとも話したいことがあるのかな??どうしたの?」


と言い、ゆっくり手をどけた。

その時、本当は助けを呼べばよかったんだ。

でも、人ってそう上手く状況判断ができないんだ。

特に私は。


「ふざけないで…貴方みたいなファン私にはいない。」


男の目をジッと見て、

涙目でそう言った瞬間……、

ガッと頬を殴られた。

突然のことだった。

ただ痛いのと、さっき以上の恐怖しか私にはわからない。


助けて…助けて……。

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きなこもち(プロフ) - 奏さん» ありがとうございます(><) (2019年8月26日 1時) (レス) id: c67b1fa7d6 (このIDを非表示/違反報告)
- 更新お疲れ様です!! (2019年8月25日 17時) (レス) id: 5e17f1adf7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きなこもち | 作成日時:2017年12月14日 6時

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